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『半沢直樹』業界人のホントの評価は…前回を超える視聴率は難しい?

香川照之・市川猿之助を超える“濃~い演技”をしそうなのは?

 また、B氏と同じ制作会社でディレクターを務め、役者経験もあるC氏はこう語る。
「半沢直樹といえば、堺雅人の迫真の演技もそうですが、前作で言えば香川照之さんや片岡愛之助さんといったサブキャストの顔芸や憎たらしくなるほどの憑依ぶりが話題でしたよね。今回で言えば、古田新太さんも相当パンチの利いた演技を披露しそうですし、山崎銀之丞さんや江口のり子さん、筒井道隆さんあたりの演技にもスゴく注目しています。特に、弁護士・乃原を演じる筒井道隆さんといえば、“優柔不断不断な青年”のイメージが強いですが、かなりクセのあるイヤミな役どころを演じるらしいので、その憑依ぶりは見ものですし、再ブレイクしそうな予感もしています」

新しい脚本家に変わったことが吉と出るか凶と出るか……

 最後に、映画やネットドラマを手掛けるベテラン脚本家D氏は、脚本についてこう言う。 「前作の脚本を担当した八津弘幸さんは同じ日曜劇場の『下町ロケット』や『陸王』なども手掛けた方で、重厚で骨太でありながらテンポ感のあるストーリーを書かせたら右に出る者はいない脚本家だと思います。そんな八津さんが脚本を書かずにガッカリされている方もネットではいるみたいですが、今回メインで書く丑尾健太郎さんも『小さな巨人』や『ノーサイド・ゲーム』でメキメキ評価を上げている方です。八津さん同様に骨太なストーリーを書けますし、さまざまなキャラクターの人間ドラマをより丁寧に描くことができるタイプの作家さんなので、個人対個人よりも“チーム対決”のような物語になるのかなと思っています。  しいて懸念材料といえば、前回ほどの“痛快さ”はやや減ってしまうかもしれないかなと……。ただし、独特なセリフや誇張された言い回しや演技は、役者や演出家がいろいろと仕掛けてくると思いますので心配はしていません」  前作を超えられるかどうかはもちろん気になるところだが、『半沢直樹』が新型コロナウイルスの影響でふさぎ込んだ人々を痛快な気持ちにさせる素晴らしいドラマであることは間違いない――。「やられたらやり返す! 倍返しだ!」を超える名ゼリフの登場や視聴率に期待しつつ、同作を見て、爽快な気持ちになってもらいたい。
テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。
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