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クレカの非接触型「タッチ決済」が拡大中も、知らないレジ係が多い

店員も知らない決済手段

 しかし、新しい決済手段はそれ故に不便も発生している。店舗スタッフがクレカのタッチ決済を知らないという例だ。これは実際に筆者が体験したことだが、大手喫茶チェーン店でタッチ決済を利用したら、店員が目を見開いて驚愕していた。「それは何ですか? Suicaとは違いますよね?」と質問されてしまったほどだ。この店員は、筆者がやって見せるまでタッチ決済というものを知らなかったようだ。  もっとも、筆者も偉そうなことを言えない。今年の半ばに入って初めてタッチ決済を利用したからだ。それは筆者のクレカの更新に関係があることだが、新しいカードには電波のマークが描かれている。
電波マーク

カードの端に電波マークが描かれている

 これこそがNFC内蔵の証。最近クレカを更新した人は、いま一度チェックしてみよう。

「FeliCaの国」日本でのタッチ決済普及は?

 しかし、このNFCクレカが今後普及することはあるのだろうか?  日本には交通系ICカード即ちFeliCaというものがある。これは日本独自のNFC規格で、通信速度は世界的な主流規格であるType A/Bの2倍。平たく言えば、日本の通勤電車に合わせて設計されているのだ。  朝の東京23区内の駅で、乗客を自動改札機でさばき切れるだけの通信速度……と形容すればいいか。これはType A/Bには荷が重い仕事だ。「日本では何でもガラパゴス化してしまう」と言われるが、それにはやむを得ない背景があることを忘れてはいけない。  以上を鑑みれば、少額決済においてNFCクレカが交通系ICカードに取って代わるということはないと筆者は考える。が、それは額に応じた役割分担でもある。ある程度高額の買い物であれば、NFCクレカは大いに活躍するだろう。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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