更新日:2020年11月27日 10:05
お金

儲けのシグナルは“ニュースの本質”から見つけられる/経済評論家・上念司

ノイズ

写真はイメージです

「頭のいい人」や「みんな」の言葉はノイズ

「一人ディベート」で明らかにすることは、次の2点です。 1.ある主張に「反証可能性」がある 2.その主張は「反証可能性」があるにもかかわらず現時点では論破できない 「反証可能性」というのは、その主張が論破される具体的な要件が明確に定義されているということです。要は、「これが証明できたら自分の主張を撤回してもいい」という条件を明確に提示することが「反証可能性」を示すことになります。例えば私が「お金の供給量を増やせば必ず物価が上がる」という主張をする場合、「お金の供給量をいくら増やしても物価が上がらない」とか、その反対に「お金の供給量をいくら減らしても物価が下がらない」ことが証明されると主張を撤回しなければいけないことになります。  このように溢れる情報から相反する主張を拾った際には、その2つを一人ディベートでぶつけて反論、再反論を重ねることでどちらの情報が現時点では正しいかの判断が可能です。そして、これこそがノイズからシグナルを見分ける方法でもあります。  しかし、多くの人はこういった頭を使う作業をせず、「偉い人」や「頭のいい人」や「みんな」が言っていることは正しいとばかりに他人の考えを鵜呑みにしてしまうのです。そのことによってノイズは増幅され、シグナルはノイズに埋没して見えなくなってしまいます。大事なシグナルを見逃す人は、儲けも逃す。世の中は厳しいのです。
1969年、東京都生まれ。経済評論家。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は創立1901年の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代氏と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一名誉教授に師事し、薫陶を受ける。リフレ派の論客として、著書多数。テレビ、ラジオなどで活躍中
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