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ニューヨークは松本人志を見返せるのか?「M-1」決勝はかつてない乱戦の予感

49歳にして初の決勝に挑む「錦鯉」長谷川雅紀

錦鯉

錦鯉

 M-1グランプリ決勝戦は「誰が優勝するのか?」が興味のすべてである。しかし、今回のメンバーは戦い以外の部分でも見どころがたくさんある。  まず、上記した「錦鯉」ボケ担当長谷川雅紀さんの49歳という年齢に注目したい。
長谷川雅紀

長谷川雅紀(錦鯉)

 これは今大会で審査員を務める「サンドウィッチマン」富澤たけし氏、「ナイツ」塙宣之氏より歳上であり、なおかつ芸歴も先輩にあたる。審査員の2人がどういったコメントをするのか注目である。  さらに審査員の「中川家」礼二は雅紀さんと同級生。20年という時を超えて、初代M-1チャンピオンと同い歳の第16代M-1王者が生まれる可能性があるのだ。
渡辺隆

渡辺隆(錦鯉)

 今大会最年少「東京ホテイソン」ツッコミ担当たける君の父は「錦鯉」長谷川雅紀さんと同い年だ。ある種の「親子対決」という意味合いを持ち、世代が違う者同士が「漫才」という演目で戦う。とにかく「錦鯉」から目を離すな。

上沼恵美子と3年ぶりの再会を果たす「マヂカルラブリー」

 やはり審査員との絡みで注目といえば、上沼恵美子氏と「マヂカルラブリー」、松本人志氏と「ニューヨーク」。この2組の絡みに興味は尽きない。
マヂカルラブリー

マヂカルラブリー

 2017年、M-1決勝の舞台に初登場した「マヂカルラブリー」。「野田ミュージカル」というネタで好き放題大暴れした。司会の今田耕司氏との絡みでも静岡住みます芸人「ぬまんず」の全国的に知名度のないギャグ「沼津サイコー」をオマージュした「M-1サイコー」をかまし、今田氏から「何でやったんや!」と怒りにも似たツッコミをもらってもお構いなし。
野田クリスタル

野田クリスタル(マヂカルラブリー)

「結果次第で態度を変えていこうかな」と野田君は強気に言い放ち、笑顔が耐えない2人だったが、得点発表から事態が一変する。全審査員が80点台の607点。中でも一番点数の低かった上沼恵美子氏から「好みじゃない。よう決勝残ったな」と言われる始末。
村上

村上(マヂカルラブリー)

 がっくり落ち込み、まさに結果次第で態度を変えることとなった。あまりの落ち込みように今田氏は「最後に言い残したこと言っていけ」と振ると、野田君は上半身裸になりマッチョポーズを披露。あまりの落ち込みように今田氏は「こいつ生放送で裸になるのでは?」と思ったのか、自らの体をていして隠したのだ。  そこそこキャリアのある芸人が生放送で裸になると思われたことに俺は大笑いし、それだけ落ち込ませる場所こそM-1の舞台だと感じさせた名場面だった。
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ユニットコントがM-1に賭す思い
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1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

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