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除夜の鐘から初詣まで、神社仏閣にオンライン化の波

自宅で体験できる「オンライン初詣」

オンライン初詣

オンライン初詣のイメージ。画像は、株式会社ザッパラスのプレスリリース(11月24日)より

 また、福岡県福岡市に鎮座する、創建から1700年続く神社「鳥飼八幡宮」は、株式会社ザッパラスと協力しながら、大晦日から「オンライン初詣」を提供する。これは賽銭、お守り、おみくじ、絵馬の購入を同一プラットフォームで実施できるというものだ。  お守りを購入すると後日、ひとつは自宅に郵送され、もうひとつは鳥飼八幡宮の御神木へ結び付けられる。鳥飼八幡宮は“縁結び”で知られているが、神社へ足を運ぶことなく神様とご縁を結べる機会になるという。

初詣はライブ配信で

 愛知県名古屋市の「別小江神社」では、本殿の様子をYouTubeでライブ配信するという取り組みを行っている。これを使えば、自宅にいながら神社で参拝できる。  じつはこのライブ配信は防犯面でも大活躍している。今年10月、別小江神社の賽銭箱から現金を盗んだ犯人をバッチリ撮影し、見事逮捕につなげた。  このように、2021年の初詣は「リアルからオンラインへ」の動きが活発になっている。それと同時に、リアルの参拝客を極力集中させないための策も講じられている。ひとつ例を挙げれば、三重県の伊勢神宮近くにある市営宇治駐車場の平日無料開放である。なぜ駐車場の無料化が三密防止になるのかというと、押し寄せる参拝客を複数日に分散させることができるからだ。  賽銭の電子化も、当然ながら進むだろう。賽銭箱にQRコードを表示し、参拝者がそれをスマホで読み取るという仕組みである。より衛生的な初詣を考慮するなら、やはり賽銭もキャッシュレスにしなければならない。  いずれにせよ、2021年の正月は例年とはまったく異なる光景になりそうだ。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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