更新日:2022年11月09日 17:47
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サウナ愛好家たちの本音。不公平なランキング、マナーの悪い若者たちが急増

若いグループ客増で古参のサウナ離れが進む?

サウナ サウナ人気で増えたのが「若いグループ客」と話すのは吉田健氏。サウナブームの尽力者であり、人気ランキング12位に入った錦糸町「ニューウイング」の支配人だ。 「見知らぬ大人同士が肩を並べる。その非日常さを堪能する。それがこれまでのサウナの入り方でした。ですが今や主流は、貸し切った小屋やテント内など、仲間内で楽しむスタイルになりつつあります」  彼らの言動は、一人で自分と向き合う人が多い場所では悪目立ちする。吉田氏も渋い顔を覗かせる。 「サウナ室や水風呂はどこもそれほど大きくありません。そこにグループ全員で同時に入ると、他のお客さんは待ちあぐね、サウナ離れのきっかけになってしまいます」

新規ユーザーがスタートすべき場所とは

 新規ユーザーにこそ「近所にあるサウナを愛することからスタートしてほしい」とはヨモギダ氏。 「“聖地”や“至高”など、レトリックによって特定の施設の信者が増え、彼らとサウナ自体が好きな人たちとの間で意見対立が起きています。お互いが断絶するのではなく棲み分けることが大切です」  狭い世界だからこそ対立が起きやすい。そう考えるとサウナはまだ“ブーム前夜”なのかもしれない。  第1位の「草加健康センター」を訪ねた記者は、露天エリアにある高温のサウナ室と地下水掛け流しの水風呂を行き来する。じんわりとした温もりが広がった後、体が浮遊している感覚に包まれた。休憩椅子に腰掛け、ふと思う。新旧の対立が終わったら、サウナーがそれぞれ自分の居場所を持っている。  ブームの先には、そんな理想郷が待っているのだろうか……。わからない。でも今、僕にはサウナがある。これだけは確かだ。 <取材・文/小西 麗 谷口伸仁 高石智一(本誌) アンケート協力/エコンテ 審査員/1000人のサウナー>
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ベストサウナ

アナタだけの“ベストサウナ”は、本書を読めば見つかるはず

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