皆さんこんにちは。漫画家のハッシー橋本です。福本伸行先生のアシスタントから始まり、漫画家となって15年。カイジのスピンオフ漫画である『中間管理録トネガワ』を描かせてもらっていました。 　トネガワのお陰でまとまったお金が入ってきたワケで、さて、何を買おう、どこへ行こう、何して遊ぼうかという思いも頭をよぎったのですが、40歳を過ぎると老後のお金が心配になってくるお年頃。同世代の漫画家友達に聞くと、意外や意外、やたらFacebookで「金（GOLD）相場」のことをつぶやいてるヤツ、「イデコ」ってなーに？ってみんなに聞いてるヤツ、将来売ること前提にマンション選んでるヤツなどなど……。みんな投資を行って老後に備えているヤツは想像以上に多かったんですな。 　ならばオレもいっちょトネガワで稼いだカネを老後に備えて……となるワケですが、とは言え、そこは福本伸行先生の弟子であります。フツーに投資したって面白くありません。カイジよろしく、背中に「ざわざわ」とひりつくような投資をしてみたいという思いが頭をよぎったワケです。 　数万円で購入した仮想通貨が今やン百万円に……、年利ン％のファンドが……、マンションを共同購入して……などなど、巷には怪しい儲け話が山のようにあります。「ウマい話はそうそうない」と誰もが思うところですが、もし、これが本当なら……と思ったことは誰でもあるでしょう。 　この漫画はエッセイ漫画でもあり投資勉強漫画でもあります。投資って日本人は弱いよね。ってよく言われます。そして、投資で失敗した人を「それ見たことか」と蔑みながら、「自分は“損はしていない”から」と負の平等を求めます。オレも日本人として日本の教育を受けてきたので、投資にはマイナスイメージを抱いていたのは事実です。 　当初は「トネガワで稼いだ金を全部投資に突っ込んでみました」というタイトルでいこう！としていたのですが、さすがに他社作品のトネガワをタイトルで使うのは如何なものかと物言いが入り、こちらのタイトルに落ち着きました。路頭にさまようか、それとも「億り人」になるのか……。信じる者は果たして救われるのかを身銭を切って体験し、漫画にしていきたいと思います。そんなわけで漫画家・橋本智広（本名）ブッ込んでいくんで、ヨロシク！なのであります。愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上！サウナめし』はサウナ好き必見の一冊　Twitter @hashimotosan84