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仮想通貨の税率が緩和?減税かと思ったら「結果的に増税だった」ワケ…“分離課税の落とし穴”とは

『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』の作者であるハッシー橋本が、漫画で稼いだカネで“怪しい投資”に挑む実録マンガ。一般の人が手を出しにくい投資を攻略して“億り人”になることはできるのか。 仮想通貨マンガ 仮想通貨 仮想通貨 ハッシー橋本

第二百話 課税

 今回で、なんと連載200回目。しかも連載開始から5年も経ったらしい。我ながらよく続いたもんだと思う。  とりあえず今日は赤飯でも炊きたい気分だが、炊飯器の中には昨日の冷やご飯があるので、それはやめておく。  さて、そんな記念すべき200回目に扱うテーマは「分離課税」。仮想通貨界隈では、ここ数年ずーっと待たされてきたワードである。 「分離課税が来たら世界が変わる」 「税金が軽くなる」 「もう確定申告で胃をキリキリさせなくて済む」  そんな夢のような話を、何度聞いたことだろう。  今回もニュースを見た瞬間、「ついに来たか!」と、俺は軽くガッツポーズをした。脳内では祝砲が鳴り、空から税金が軽くなった未来が降ってきた……はずだった。


減税だと思ったら増税だったワケ

 ところがである。魔界の税理士・村上先生に話を聞いたところ、その祝砲は秒で空砲に変わった。 「全員が全員、税が緩和されるわけではありません」とのこと。  あれ? 今、なんて? 耳の奥で「キーン」という音がした。  詳しく聞いてみると、どうやらこういう話らしい。仮想通貨を含めた所得が330万円以下の人。このゾーンの人たちは、そもそも税率が5%〜10%。分離課税で一律20%になったら……そう、増税なのである「えっ、俺じゃん」と、思わず独り言が漏れた。完全に俺ゾーンである。  さらに追い打ちをかけるように先生は言う。 「実際には基礎控除や給与所得控除がありますから、330万円より少し高くても税率は20%以下ですよ(※村上試算によると、年収と仮想通貨の利益合計600万円以下は増税になる可能性がある)」  なるほど。つまり、かなり広い範囲の人が、今の制度のほうが安いということはだ。  分離課税の恩恵をフルで受けられるのは、すでにガッツリ稼いでいる人たち。いわば、富豪ゾーン。高級時計が自然に腕に生えていそうな人たちだ。 「富豪しか得しないじゃん……」  俺は椅子に座ったまま、肩をガックリ落とした。

税金の話に期待をしてはいけない

 もちろん、制度として整理されるのは良いことだ。計算もシンプルになるし、将来的には参加しやすくなる。  それは頭では分かっているが、感情は別である。 「俺みたいな貧乏人には増税じゃないか!」と、心の中で叫んだ。  叫んだところで税率は1ミリも動かない。夢見た分離課税はフタを開けてみたら、そこに入っていたのは「希望」ではなく「現実」と書かれた紙だった。  俺はその紙をそっと畳み、今日もまた、地道にコツコツ生きていこうと思う。  200回目にして、学んだこと。それは「税金の話に過度な期待をしてはいけない」ということだった。 漫画・文/ハッシー橋本
愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上!サウナめし』はサウナ好き必見の一冊 X(旧Twitter)@hashimotosan84
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