仕事

5500万円のタワマン購入後に年収3割カット、大手旅行代理店40代の実態

 普通の暮らしができると思われていた「中流」が新型コロナウイルスで崩壊しつつある。仕事も辞められず、転職もできず、パートナーにも頼れず、生活レベルを下げざるを得なくなった新階層“プア中流”。今回は大手旅行代理店に勤め、タワマンを購入した矢先に年収が550万円→385万円の3割カットとなってしまった山田博之さん(仮名・42歳)を取材した。

副業で“タワマン暮らし”にしがみつく独身貴族

プア中流

女のコを運んだ待機時間に、会社の雑用をこなすことも多いという山田さん。本業のZoom打ち合わせもこなすそうだ

「勤務先は従業員6000人超を削減、年収は3割カット。経営陣は’21年には黒字化させるとの発表をしていますが、コロナ収束の気配は見えませんから……」  大手旅行代理店に勤める山田さんは、深いため息をつく。コロナ前まで給与は上がっていたこともあり、大きな買い物をしていた。 「4月に結婚を約束していた彼女と住むために、都内の南砂町に念願だったタワマンを5500万円で購入したばかり。定期を崩し無理して頭金300万円を突っ込んだけれど、ボーナスと残業手当を返済に充てれば大丈夫……のはずでした。彼女とも別れて散々です」

テレワークの合間に送迎…「長く続けるつもりはない」

プア中流

タワマンの残金はまだ5200万円。「手放したい気持ちもありますが、コロナ収束まではちょっと頑張ろうと思います」と山田さん

 返済額は月20万円。購入時に貯金は使い果たしており、返済に困った山田さんは副業に乗り出した。風俗店の送迎運転手だ。 「怖い業界かと思ったけれど先輩は世話焼きが多く、仕事はすぐに覚えられました。今では、テレワークの合間に送迎しています」  ドライバーの時給は1300円。勤続3か月で昇給し、先月の収入は副業を含め約45万円という。 「長く続けるつもりはないんです。ドライバーを見下し汚い言葉を吐く女のコもいるし、ストレスは溜まりますが、やっぱりタワマンは手放せません」 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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