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グーニーズ、MOTHER…思い出のファミコン音楽は? ごく私的に選んだ5選

 

迷宮組曲 ミロンの大冒険(ハドソン/1986年)

『迷宮組曲』は主人公のミロンが奪われた楽器と王女を取り戻すために魔人の城を探索するアクション。その名の通り、音楽が重要なモチーフ。三角帽子で武器がシャボン玉というミロンのキャラもかわいく、女子に人気がありました。タイトル画面の連射測定機能も懐かしいですね。  ボーナスステージには音楽的な仕掛けが施され、最初はドラムの音だけですが、楽器箱を集めるたびにシンバル、チューバ、オカリナ……と増えていき、最後のバイオリンでフル編成に! 7つ揃ったときは音楽の豪華さに鳥肌が立ったのを覚えています。
迷宮組曲

『迷宮組曲』

MOTHER(任天堂/1989年)

『MOTHER』はコピーライターの糸井重里さんがゲームデザインしたRPG。『ドラクエ』のヒットで、中世ヨーロッパ風世界のRPGが多かったなか、現代アメリカを舞台にしたのが新鮮。糸井さんが書いた独特のセリフ回しも心に残り、国内外で根強いファンが多いタイトルです。  音楽はロックバンド・ムーンライダーズのボーカル、鈴木慶一さんが担当。フィールドBGMの「ポリアンナ」を筆頭に、センチメンタルでどこかノスタルジックな旋律が響きます。聞き返すたびに、ゲーム中に巡った数々の町、出会った人々の思い出が鮮やかに蘇る名曲群です。
MOTHER

『MOTHER』

ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島(任天堂/1987年)

『新・鬼ヶ島』はディスクシステム用のコマンド選択式テキストアドベンチャー。推理ものではなく、男の子(どんべ)と女の子(ひかり)、おともの犬、猿、キジの冒険が綴られる日本昔話のクロスオーバー的なストーリーになっています。前後編構成で、ギャグ要素もありながら、主人公たちの成長を描く展開には感動しました。  昔話なので音楽も和風。ディスクシステムで少しだけ豊かになった音源で、素朴ながら胸を打つBGMが広がります。作曲は『マリオ』シリーズも手がけた任天堂の名コンポーザー・近藤浩治さん。個人的には前編の中盤、鬼の砦へ向かう朝の音楽が、切なさと明るさが混ざる不思議な感覚でお気に入りでした。
新鬼ヶ島

『新・鬼ヶ島』バーチャルコンソールサイト

 ほかにも好きなファミコン音楽は無数にあるのですが、きりがないのでこの5本で。みなさんの心に残るファミコン音楽は何ですか?
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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