時短営業で窮地に立たされた大阪のスナック。打開策は「唐揚げ弁当」の販売?
大阪、京都、兵庫3府県の知事は新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言について、2月末での解除を政府に要請することで合意した。しかし、解除要請が段階的に緩和できる「まん延防止等重点措置」への移行は求めないとして、飲食店への時短営業要請は徐々に解除するとの方向を示している。
酒類を提供する飲食店にとってまだまだ厳しい状況が続きそうな中、店で弁当販売を始めたという大阪ミナミのとあるスナック。スナックで弁当を販売するにまで、どのような経緯があったのか。ママに話を聞いてみた。
「昨年11月に大阪市の北区と中央区が午後9時までの時短営業要請になったとき、店が午後8時からなので1時間しか営業できなくなってしまったんです。そこで、午後2時から9時まで営業時間を繰り上げて定食の提供をすることに。私自身、大学時代に栄養士の資格を取得しているでコロナ禍でもお客さんにも栄養のある食事をとってほしい。と考えて始めました。料金はランチ定食800円、ディナー定食は1000円。テイクアウト用のお弁当も販売することにして、ミナミエリアであれば宅配サービスも始めたんです」
昨年4月の緊急事態宣言と、8月のミナミ中心部を対象とした休業要請のときは、売上は0まで落ち込んだそう。しかし、今回の緊急事態宣言では早い時点で昼営業に切り替えていため対策をとることができた、とママはいう。
「そのため、昨年12月でもそこまで暇という日はありませんでした。定食もお弁当もお客さんには好評だったのですが、問題が1つあったんです。定食にはご飯とお味噌汁をセットでつけていたのですが、おかずは作り置きすることができてもご飯とお味噌汁は余ってしまうと保存することができないんですよね。店の冷蔵庫も限られているし、その日いくつ売れるかも予測できないので廃棄するのも勿体なくて。
そう考えて、おかずだけを提供するおばんざい屋さん方式に変えることにしたんです。通常のおばんざい屋さんはテーブルの上に数種類の大皿を置いて食べる分だけとるというスタイルなのですが、感染予防対策として注文を受けた分だけお客さんに提供する形にしました」
栄養士の資格を活かし…
店の営業スタイルも変更
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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