ライフ

時短営業で窮地に立たされた大阪のスナック。打開策は「唐揚げ弁当」の販売?

周りのスナックと共同で弁当販売。気になる売上は?

 通常であれば1時間飲み放題で3000円。料金は変えずにおばんざい食べ放題をつけた結果、売上も徐々に回復していったという。 「でも、お弁当販売のときに購入した容器が大量に余ってしまったんです。店のキッチンもそこまで広くないので客席にお弁当箱の容器が大量に積み重なった状態に。それに、売上が回復しても時短協力金がいまだに支給されないんです。うちの店はともかく、まわりでは時短営業が解除されるまで休業するというスナックも結構あって他店のスナックのママ達と何かできないかという話になったんです。  そこで考えたのが、お通しが美味しいと評判のスナックのママと提携してお弁当の販売をすることでした。最初は余ったお弁当箱を減らす目的だったのですがママ同士で協力して試作を重ねた結果、予想以上に美味しいお弁当を完成させることができました」

気になる売り上げは?

唐揚げ弁当(800円)

スナックが作り上げた唐揚げ弁当(800円)

唐揚げ丼(500円)

唐揚げ丼(500円)

 スナックのママ達が協力して、2月下旬から販売開始された唐揚げ弁当。国産の鶏もも肉を米粉で揚げたジューシーな唐揚げ弁当は800円、唐揚げ丼は500円で提供している。 「協力してくれたスナックの店舗での販売にくわえて、ミナミエリアでの配達も再開しました。まだ販売開始して数日ですが、協力しているスナックとともにSNSなどでお客さんに宣伝をしてもらい売上は1日10個ほど。昼営業になってからは週末にお客さんが集中していたのですが、お弁当を販売してからは平日でも近所に勤めている人が買いに来てくれるようになりました。今後はウーバーイーツにも加盟登録する予定なので、さらに注文が増えればいいなと思っています」  飲食店にとって、まだまだ厳しい状況が続きそうだがアイデア勝負で生き残りを測るスナックのママ達。たくましく生きようとする、夜の街の女性達に今後も注目していきたい。<取材・文/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
1
2
おすすめ記事