更新日:2021年03月14日 18:53
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「1日4万円の協力金ではムリ」大阪のスナックが闇営業せざるを得ない事情

予約営業にしても売上は戻らない

 だが、予約営業にしても以前のような売上には戻らないとママはいう。 「感染対策に気を使っているお客さんが多く、他の予約と被らせないでほしいと言われることもあります。そうなると1日1組限定となってしまいますね。また、常連さんの中には会社や家族から飲みに行くのを控えるようにと言われている人も多いです。  でも、この辺りが地元のお客さんも多いので週末に団体で来てくれる日は助かりますね。通常は週6日営業なのですが、現在は予約のみなので週3~4日ほど。最近は『午後9時を超えると家族にバレてしまうから』と土日の午後から開けてほしいというお客さんもいます。売上はコロナ以前に比べると6割程度までに回復してきましたが、すべてのお客さんが戻ってくるのにはまだまだ時間がかかりそうですね」  元々、遅い時間から来る客が多いスナックでは時短営業に対応することが難しく休業を余儀なくさくされる場合が多々ある。1日2万円の協力金が減ったことで打撃を受ける店も多く、さらに昨年の協力金の支払いも滞っている状態でこれ以上時短に協力できないというのが本音だろう。果たして首都圏の緊急事態宣言が終わる頃に時短要請は解除されているのだろうか。曖昧な解除基準や度重なる協力金申請に、夜の街ではしばらく不安の声が上がるだろう。<取材・文/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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