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「僕は親を捨てました」30代男性が告白。カネの無心に追い詰められて

ATM代わりはもう無理「僕は父を捨てました」

 そして3年前、義之さんに役所から一通の封筒が届く。生活保護の扶養照会だった。 「行政が親族の僕に金銭的な援助ができるか問い合わせてきたんです。胸は痛みましたが、僕だって限界。『金銭的な援助』の欄に『不可』をつけて返送しました」  その後も、父親からは「まだ足りないんだ……」というカネの無心は止まらなかったという。 「僕も結婚を考えていたので、ATM代わりにされるのはもう無理。『口座にあるだけのお金を振り込んで親子の縁を切るか、人生やり直して親子関係を続けるか選んでほしい』と伝えたら……間髪入れずに『あるだけ振り込んでほしい』と。なけなしの15万円を振り込み、僕は父を捨てました」

父親からの電話は着信拒否

 以来、義之さんは父親からの電話は着信拒否設定にして、一切の連絡を断っている。 「母も最近は再婚して、新しい家庭を築いている。僕の実家は“解散”したんです。人付き合いも苦手な父は、コロナ禍で生活も安定せず、孤独死するかもしれない。たとえそうなっても無縁仏になってほしいとすら願っていますね」  カネの切れ目が“親子の縁”の切れ目となってしまった。今年の秋には結婚式を挙げる予定の義之さん。 「食卓を家族全員で囲むような平凡な家庭を築くのが夢。今は父と縁を切っていますが、このまま本当に自分が幸せになれるのか、ときどき猛烈な不安に襲われるんです」  義之さんは話し終えた後もしばらく、手元の携帯を見つめていた。
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