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カラオケを我慢できない高齢者の言い分「昼カラオケなら時短も関係ない」

ガイドラインを実践していない店も

カラオケ 時短営業で週末のみ昼間から営業している都内のスナックで働く女性は、カラオケを我慢できない高齢者の言い分をこう分析する。 「昼カラオケでも昼スナックでも、基本的に常連しか来ないから大丈夫だろうと思っている人があまりにも多い。いつも同じ客しか来ないから、それぞれ気をつけていれば感染は防げると思っているんです。危機感がある人なら来ないと思うのですが、家にいても暇だからつい来てしまう……というお客さんは多いですよ。  また、中にはカラオケがあるのにもかかわらず『うちは喫茶店だから』と言ってカラオケボックスのガイドラインを実践していない店もあるようです。『ガイドライン実践店のステッカー』を貼っていてもアクリルパーテーションを置いていないどころか、従業員すらマスクを着用をしていない。最近は特にコロナ慣れしてしまって、気が緩んでしまっているんでしょうね」

室内では全員ノーマスクで…

 都内の繁華街にあるカラオケボックスで働く男性も、コロナ前には半数を占めていた若者だけでなく、グループで訪れる高齢者の客層が増えてきたと話す。 「一度、機材トラブルがあったということで高齢者5人が使う部屋に入ったことがあるのですが、全員ノーマスク。歌っていない間なのにべちゃくちゃ喋っていて、これじゃあコロナはなくならないよな…とは思いました。指摘しようとは思ったけど、以前ドリンクバーの使用方法について高齢男性に注意したら『オレはいいんだよ!』と理不尽にキレられたことがあったんでやめときました。横柄というか、自分たちは特別といった考えを持った人が多い気がします」  当然、マスクや除菌等、店側はできる限りの対策を実施しているが、利用者の意識が重要になってくると言えるだろう。  宣言解除の気の緩みや「自分だけは感染しない」と思い込んでいる高齢者の利用者が多いのも事実のようだ。正しい知識や運用を行政がしっかりと指導しない限り、感染拡大を防ぐことは困難なのかもしれない。<取材・文/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在は夜の街を取材する傍ら、キャバ嬢たちの恋愛模様を調査する。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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