カラオケを我慢できない高齢者の言い分「昼カラオケなら時短も関係ない」
「昼カラオケ」でのクラスター発生は、2月中旬に三重県で70~80歳代の男女15人、3月中旬には千葉県で60~80歳代の男女12人が感染するなど、いずれも高齢者が目立っている。
「緊急事態宣言中は客足が落ちて暇だったけど、東京の宣言解除の話が出てからは一気に客足が戻ってきています。お客さんは常連ばかりで『ずっと暇だったでしょう』と来てくれるのはありがたいのですが、昼カラオケでクラスターが発生したという報道もあるので困惑している……というのが本音。
皆、店に来て最初の数分はマスクを付けて歌ったり、歌い終わる度に除菌ティッシュでマイクを拭いているのですが、酔ってどうでも良くなってくるとマスクも外しています。私としても、盛り上がっているところ『マスクを付けてほしい』となかなか言いづらいですね」
そう語るのは関西でカラオケ喫茶を経営する女性。やはり、緊急事態宣言の解除からの気の緩みなのか、昼カラオケでは多くの高齢者の姿が目立つようだ。
普段から仲間とカラオケに行く…という男性はこう語る。
「私達にとって昼カラオケは1つのコミュニティであり、ストレス発散の場でもあるんですよね。緊急事態宣言中は我慢していたのですが、家にいるとどうしてもどこかで発散したいという気持ちが出てくる。それに、コロナ禍になってからテレビでも『家で歌おう』とか言って以前よりも歌番組が増えたじゃないですか。
あんなの見せられたら、誰だってカラオケで思いっきり発散したいと思うのは当たり前。前までは夕飯のあとにスナックでのカラオケが定番だったけど、今は時短で営業しているスナックも少ない。そうなると、時短でも関係なく酒が飲めて食事もできる昼カラオケが最適なんですよね」
しかし、ここまでカラオケでのクラスター報道が騒がれていて危機感を覚えないものだろうか。
これまでも昼カラオケでのクラスターは度々報道されているのにもかかわらず、なぜ高齢者はカラオケを我慢できないのだろうか。
昼カラオケに目立つ高齢の客たち
「歌番組が増えたからカラオケに行きたくなるのは当然」利用者の言い分
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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