更新日:2021年05月04日 13:54
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「共産党の支持がなければ……」名古屋市長選で漏れる恨み節

出馬するも地獄、せぬも地獄の河村氏だったが……

河村たかし

5期目の当選を果たした河村たかし氏。愛知県知事や議会との関係など、問題は山積みとも…… 撮影/本美安浩

 名古屋市長選は接戦の末、河村たかし氏が5選を果たした。当初、対抗角であった横井利明氏にほぼ全ての政党が相乗りし、大船団を形成。開戦前夜は「横井圧勝」と目されていた。在名全国紙記者は選挙戦を振り返る。 「リコールの不正疑惑で窮地に立たされていた河村氏ですが、出馬を取りやめれば不正を認めたことになるし、出馬して負けようものなら政界引退の危機になった。全政党相乗りという史上希に見る応援を取り付けた横井氏がほぼ勝つと見られていたので、出馬するも地獄、せぬも地獄の状況でした。  実際、河村氏は出馬の判断を最後までできず、代わりとなる候補者はいないか方々に声を掛けていたとも。しかし、誰も『負け戦』に出る者はおらず、結局、出馬することとなったようです」

予想以上だった河村支持層

 だが、蓋を開けてみれば思わぬ河村人気が河村氏を後押しすることとなった。その辺りの詳細はこちら「“疑惑”の河村たかし氏が優勢。市長選で河村ラブな、名古屋人の謎気質」を参照してほしい。この状況に後手を踏んだのが、「村・村コンビ」から「村・村戦争」の相手となった大村秀章愛知県知事と横井氏の陣営だ。 「誰もが盤石の選挙戦になると思っていたが、予想外の世論調査に横井氏の陣営だけでなく、最大の支援者である大村知事の対応は後手に回ってしまった。コロナ対策と称してカネをバラ撒く“実弾戦”に出たが、これも焼け石に水。横井氏はほぼ全政党の支援を取り付けながらも苦しい選挙戦を戦うことになったのです」  政党の支持は取り付けたが、横井氏は選挙戦の中盤からなんとも微妙な立場に立たされたのである。
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共産党の支持が追い風になった!?
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