牛丼チェーン・松屋が「マイナーな欧州郷土料理」を次々と発売するワケ
“世界一にんにくをおいしく食べるための料理”として、日本で一躍有名になったジョージアの郷土料理“シュクメルリ”。火付け役となったのは牛めしやカレーのほか、バラエティ豊かな定食を揃える牛丼チェーンの松屋だ。
鶏肉をガーリッククリームソースで煮込んだシュクメルリが初めて松屋に登場したのは、2019年12月のこと。約70店舗で限定テスト販売したところ、本場のジョージアの臨時代理大使がTwitterで絶賛したことから、たちまち話題となる。
青木さんは「本場の方が『にんにくがガッツリ効いていているのがシュクメルリだ。再現できている』と太鼓判を押してくれて光栄でしたし、ホッとしました」とも。青木さんたちが安堵したのには大きな理由があった。
「実はシュクメルリを松屋で提供するにあたって、ジョージア料理を振る舞うお店などで本場の味を確認していなかったですし、ジョージアの方に試食をしてもらうといったこともしていませんでした」
本場であるジョージア人の舌を唸らせたシュクメルリは「インターネットでレシピを調べて再現し、松屋オリジナルとして仕上げてもの」とのこと。
「現地の味も残しつつ、世界一美味しい日本のご飯に合うよう、松屋流アレンジを加えております」
ジョージア料理「シュクメルリ」が脚光を浴びるまで
’20年1月に“松屋世界紀行”シリーズの第1弾と銘打ち、満を持して全国の店舗で販売された“シュクメルリ鍋定食”は、期間限定メニューながら松屋の新たな人気定食となった。 「シュクメルリをツイートした松屋のTwitterには、2万件を超える反応がありました。こんなに大きな反響をいただいたことがなかったので、とても驚きましたね」と振り返るのは松屋フーズで広報を担当する青木葉子さん。ジョージア臨時代理大使の来店は、青木さんたちにとっても青天の霹靂だったという。 「1000軒近い国内の店舗の中から、ジョージア大使館の近くにある赤坂店を選んだのは偶然でした。しかも、ジョージア臨時代理大使の方々は普段から松屋を利用してくださっており、お店のポスターを見かけてすぐに足を運んでくれたそうです」今夜は大使館のメンバーで松屋でシュクメルリ御膳を頂きます🇬🇪 pic.twitter.com/j1pFqoAflg
— ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア臨時代理大使 (@TeimurazLezhava) December 11, 2019
実はオリジナルだった「本場の味」
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