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「海浜幕張」と「所沢」が狙い目? コロナ移住の最新トレンド

都心と田舎を行き来するデュアルライフも、身近になってきている

 また、以前から注目を集めていたデュアルライフ(2拠点生活)も、リーズナブルな空き家やシェアハウスを活用することで、2拠点移住のハードルも下がってきており、都心と田舎の2つの生活を実践する“デュアラー”が増えているという。
デュアルライフ

デュアルライフを実践するデュアラーのタイプ(リクルート提供)

「昔は2拠点生活と言うと、資産家やリタイア組が持つ豪華な別荘のイメージでした。それがいまや、デュアルライフを始める人の割合のうち、年収800万円以下が約半数、年代では20~30代が半分を占めているんです。『憧れの別荘暮らし』というかつてのイメージではなく、気軽に2拠点生活を送れる環境が整ってきていて、コロナ禍をきっかけに一般層の若者やファミリーも“デュアラーデビュー”する方が増えました。  都会の喧騒から離れてのんびり過ごしたり、サーフィンや農業などの趣味に没頭したり、第二の故郷として田舎暮らしを楽しんだり。都心の価格が高騰する中、逆に田舎は安くなっていることで、多様な暮らし方ができる時代になってきていると実感しています」

都市と自然の中間に位置し、地慣らしがされている地域を選ぶ

 こうしたデュアルライフ人気が高まるなか、初心者デュアラーはどのようなことに留意して始めればいいのだろうか。  池本さんは「先行移住者がいる地域を選ぶのがおすすめ」とし、次のように指南する。 「普段住み慣れた場所ではなく、知らない地域に住むわけですので、まず初心者デュアラーはデュアルライフを実践している先輩がいる地域を選ぶようにしましょう。中山間地域や地方都市は、その地域独特のローカルルールが存在していることが多く、全くソトモノがいない地域で0からデュアルライフを始めるためには、地域の方々との関係性づくりが結構大変になってきます。  それに比べ、先輩デュアラーがいる地域では、その地に溶け込んで暮らせる土壌を先んじて作ってくれている。こうした地慣らしがされている地域を選び、先輩と交流を図りながら徐々にその地へ根ざしていくような暮らしを目指すといいのではないでしょうか」  では、いざコロナ移住やデュアルライフを始める際に意識したいポイントとして「都心部から1時間半圏内」「都市と自然の中間」 を池本さんは掲げる。 「2拠点生活を送る上で抑えたいのは、『その晩に思いついたら移動できる』ような距離感にある地域がベストだということ。だいたい都心部から1時間半圏内にある地域がおすすめです。また二拠点生活ではなく一拠点で都市と自然の両方を楽しめるという点で、郊外にある中核都市の価値が改めて見直しされていると感じています。  週に何回は都心部で仕事をし、余暇を過ごしてリラックスしたいときは、近くにある自然やアウトドアを楽しむ。いわば『都市と自然の中間』に位置する郊外に拠点を構えれば、デュアルライフに近い暮らしを送れると思います」
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「海浜幕張」と「所沢」は狙い目の理由
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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