ライフ

「海浜幕張」と「所沢」が狙い目? コロナ移住の最新トレンド

都市と自然の両どりが「海浜幕張」と「所沢」は狙い目

 都心部にアクセスしやすく、ちょっと車や電車で移動すれば風光明媚な自然広がる郊外の中核都市のなかで、「海浜幕張と所沢がイチ押し」だと池本さんは言う。 「海浜幕張周辺の美浜区は今後要注目のエリアですね。というのも、ZOZOマリンスタジアムや県立幕張海浜公園、複合型の商業施設などが充実していて、生活圏内の利便性も高い。  さらに、2023年春には京葉線の新駅が開設予定で住宅ニーズの高まりが期待でき、街の発展が予想されています。現在、美浜区周辺のマンションの坪単価は220万円くらいと比較的値ごろ感のある物件があるため、価格が高騰しないうちに狙いを定めておくのはありだと思います」  所沢にかんしては、駅直結の大型商業施設や話題の文化複合施設など、再開発によって街の活性化がなされたことで注目度が増したそうだ。 「2020年9月に開業した『グランエミオ所沢』は、おしゃれなライフスタイル系ショップや飲食店など合わせて120店舗が入る商業施設で、『駅ビルが弱い』という所沢のイメージを払拭するきっかけになりました。  また、アニメやコミックなど、ポップカルチャーを生み出してきたKADOKAWAが運営する文化複合施設『ところざわサクラタウン』も同年11月にオープンし、アニメミュージアムや図書館、カフェなど新たな目玉スポットとなっています。  そして近郊には、スタジオジブリの映画『となりのトトロ』の舞台と言われる狭山丘陵の美しい里山風景が残っていて、少し奥の飯能に足を延ばせば、川遊びやキャンプなどのアウトドアライフも満喫できる。このように、所沢の街の魅力は急速に高まっていて、住まいとして選ぶのに十分なポテンシャルを兼ね備えています」

築30年前後の郊外戸建住宅は絶好の売り時

資料

コロナ禍以降に売却検討を始め、実施した人の方が満足度は高いという結果が出ているという(リクルート提供)

 これからのアフターコロナを見据えて、将来の住まいに注目したいところだ。  最後に、池本さんから「築30年前後の郊外の戸建住宅はかなりの売り時になっている」という耳寄りな情報を教えてもらった。 「もし、親や祖父母の世帯が郊外の戸建住宅に住んでいて広さを持て余している、既に空き家になっているなら、売却や住み替えの話をしてほしいと思います。コロナ禍でなんとなく売り時ではないと思われがちですが、実は前述のようにコロナ禍で広い戸建てが空前の人気で、絶好のタイミングが来ています。  バス便物件(駅から遠い立地)で、2階の子ども部屋を遊ばせてしまっている築30年くらいの郊外物件はもってこいですね。親の世代には、駅前のマンションへ住み替えを検討してもらうのも手です。駅前なら、買い物はもちろん、電車でのお出かけも気軽にできるし、また資産価値的にもバス便の一戸建てよりも手堅いですから」 <取材・文・撮影/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ