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ウーマンラッシュアワー・村本大輔はなぜいつも“炎上”するのか?

村本が本当に怒ることと朝生出演の裏話

 彼が心底怒るのはレッテルだけで差別をしたり偏見をもったりする相手だけです。生の彼に接することはなかなかできないでしょうが、ぜひ舞台を見てください。15分の出番で5~6回は拍手が来ます。独演会で身近に接した人は多くの人がファンになっていきます。 「朝まで生テレビ」に出演した際にも「小学生みたいなことを言ってバカじゃないか?」、「お前の出るところじゃない」というような批判の嵐でそれこそ大炎上しましたが、あの時はプロデューサー、田原総一郎さんをはじめ全出演者に「小学生のような質問をさせて頂きますがそれでもよろしいでしょうか?」というFAXを送って全員から了解をもらってから出演しています。  放送後に週刊誌で評論家の(故)西部邁氏との対談企画があり、番組でのあまりの浅はかさに呆れて「自宅で30分だけ」という条件で西部氏を訪ねたところ、意気投合して2時間近くも話し込んだという。西部氏の実に楽しそうな表情の写真がそれを物語っています。  こう書くと“アンチ”の人たちはよけい頭に来るかもしれませんが、事実だから仕方ない。SNS上とはいえやはりそこには最低限のルールが存在すると思います。内容の如何に関わらず容赦なく浴びせられる人格攻撃や「死ね」「消えろ」という類のあってはならない悪魔の言葉の数々。 書いている人たちは匿名で顔も素性もわからないから書けるのだろうか? 書きながら喜々としているのだろうか?良心の呵責は感じないだろうか? 自分に対して同じ攻撃が仕掛けられても平常心でいられるのだろうか? きっと嫌な思いをするのではないでしょうか?

SNSのルールを明確に、そして厳格に……

 顔が見えない匿名だけにSNS上のルールをより明確に、より厳格にしてもらいたい。そしてそのルールの上で堂々と意見を戦わしてもらいたい。  小学生のいじめもSNS化してラインやメール、表からは見えないところで密かにより陰湿に進行しているといわれます。2019年度文科省が把握しているだけでいじめは61万2496件。特に小学校での増加が目立つといいます。  こういうコたちがそのまま大人になっていったら、なんのためらいもなく心無いメールやツイートをするようになっていくでしょう。それはあまりに寂しすぎる、悲しすぎる。  成長過程にある子供の間にぜひ改善してもらいたい。海外の学校で行われている(日本でもやっているかもしれませんが…)ロールプレイによる「ソーシャルスキルトレーニング」という指導法で、人の考え方を善悪に分けてとらえるのではなく。その人の立場になったら、自分はどう感じるかに、ロールプレイを通して思いをはせるという指導法だそうでそうです。  残念ながら家庭教育に期待が持てない昨今、小学生の間に人を思いやる教育をぜひ実践してもらいたいと思います。村本君の炎上から話から飛びましたが、 SNS上に飛び交う悪魔の言葉の根っこは教育にあると思う今日このごろです。 文/本多正識
漫才作家。'84年、オール阪神・巨人の台本執筆を皮切りに、漫才師や吉本新喜劇に多数の台本を提供。'90年吉本総合芸能学院(NSC)講師就任。担当した生徒は1万人を超える。著書に『吉本芸人に学ぶ生き残る力』(扶桑社刊)などがある

吉本芸人に学ぶ生き残る力

NSC講師として1万人以上の生徒を送り出した伝説の講師が教え子たちに教えた生き抜く術とは

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