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サウナは銭湯を救うのか? 従来の半額の200円に設定。若いサウナー増加で売上アップ

―[最高のサウナ]―
東京の温泉施設は若い客で溢れ、“空前のサウナブーム”といわれている。ブームをさらに加速させるかのごとく、新しいサウナも続々誕生している。そこで今回は「最高のサウナとは何か」を探るべく都内の銭湯を訪れてみた。

サウナは銭湯を救うのか?

最高のサウナ

湊 研雄氏

 15年前、都内に1000軒弱あった銭湯は、利用客の減少や後継者不足で半減したが、衰退する銭湯文化を守る活動も目立つ。20代前半の店長が再建した品川区西小山「東京浴場」や、大胆な改築でサウナーも注目する錦糸町「黄金湯」はその嚆矢だ。  昨年9月、銭湯継業を専門にする「ゆとなみ社」の湊研雄氏が店長に就いた北区十条「十條湯」も、若手の力とサウナブームを追い風に邁進している。世襲制の残る銭湯業界だが、川口の喜楽湯を再建した実績のある湊氏は、居候として働きながらオーナーの信頼を得て、店長に就任した。 「十條湯には可能性があったんです。駅近で、活気ある商店街にも隣接する。良質なサウナと地下水もサウナー好み。ブームに乗らない手はなかったです」(湊氏)
最高のサウナ

十條湯

サウナを半額の200円に

 まず湊氏はサウナを従来の半額の200円に設定し、若いサウナーに向けてハードルを下げた。番台併設の喫茶スペースには専属スタッフを配置。Wi-Fiも通し、昔ながらのクリームソーダを名物にした。  そしてサウナでは曜日限定でヴィヒタやミントサウナも提供するなどイベントも行う。サウナで汗をかき、肌に馴染む水風呂に入った後、チェアで休む。銭湯ならではの気楽さが心地よい。 「コロナでも若者が町内外から来て売り上げは伸びている。確かな手応えを感じます」(同)  若き運営者とサウナによる銭湯ルネサンスの実現は近い。 【湊 研雄氏】 十條湯店長。ゆとなみ社出向社員。寿湯(東上野)、喜楽湯(川口市)で修業を積み現職。都内だけで300軒近くの銭湯を回る銭湯愛好家 ●十條湯 @jujoyu_1010 昭和23年創業の老舗銭湯。脱衣場2階には広い休憩スペースも。喫茶リニューアルのクラウドファンディングも実施中(7月18日まで) 最高のサウナ<取材・文/週刊SPA!編集部>
ベストサウナ

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