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初対面の男性に体まで触られ…イヤな“飲み会”がなくなった、自粛下の平和

「そんなにおもしろくなさそうな顔をするなら、帰ったらいいのに」

 ガハハハ、と大声で笑う男性はすっかり酔いが回っているのか、時折体に触ってくるなど、尋常ではないほどしつこく絡んでくる。そのノリが深夜二時くらいまで続き、さすがに疲れ果ててしまった私の様子を見て、酔った男性はたいそう気に食わなかったらしい。
酒と男性

画像はイメージです

 突然、こちらに向かって「おもしろくない」と連発し、しまいには「そんなにおもしろくなさそうな顔をするなら、帰ったらいいのに」と悪態をつき始めてしまった。  正直、そんな理不尽な話なくない?と思う。帰れるなら帰りたいですよ、と心の底から思っていることを口にすると、その男性はさらに立腹した様子で「帰れ帰れ」と言っていた。

その場にいる女性を「ご機嫌とり」の道具に使う人たち

 あとで先輩に「あの人はどんな関係の知り合いなんですか?」と聞いてみると、「いや、俺も今日イベントで知り合って、飲み会くるって言うからついて来ただけの人だよ」と言われた。  ちなみに、先輩は私を口説いていた男性とも面識がないらしく、酔っ払いの男性が連れてきた、なんの関係もない人だということがわかった。その男性たちとはFacebookで繋がってはいるものの、その後、一度も会っていない。今後、Facebookの“友達”が上限数の5,000人に達したら、真っ先にその二人をそっと“友達”から外すと決めている。  知っている顔と知らない顔が入り乱れる飲み会は、とにかく治安が悪いことが多い。その場にいる女性を、当たり前のように男性の「ご機嫌とり」の道具に使う人たちと出会うことも少なくない。私は女性なので男性からの被害に遭うことが多かったけれど、男性の友人は「知らない女性から馬乗りになって無理やりキスをされたことがある」と話していた。
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疲弊してまで行かなくていい場
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1991年生まれ。フリーライター・コラムニスト。貧困や機能不全家族、ブラック企業、社会問題などについて、自らの体験をもとに取材・執筆。文春オンライン、東洋経済オンラインなどで連載中。著書に『年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声』 twitter:@bambi_yoshikawa

年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?

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