意外と知らない「お盆」の意味。ご先祖様があの世から帰ってくる
―[シリーズ「行事」]―
8月13日から16日まで4日間続く「お盆」。一般的に里帰りの時期として知られているが、ご先祖様を慰める大切な伝統行事である。
そもそも人々にとって行事や祭りとは、神を敬い、死霊を恐れ、穢れや悪縁を祓うために行われるものが多かった。ここでは、その基本的なルーツを知ることで、いにしえから続く伝統と歴史の重みを感じてもらいたい。以降、朝里樹氏の著書『日本異界図典』(ジー・ビー)より一部を抜粋して紹介する。
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ご先祖様があの世から帰ってくるお盆
花火や盆踊りは亡きご先祖様を慰める鎮魂の儀式だった
地獄から免れた亡者の喜びを表したと言われる「盆踊り」。今では日をずらして各地で行われるが、元は16日の晩に行われるものだった。また、この日は「大文字焼き」で有名な「京都五山の送り火」も行われる。既に述べたが、送り火は霊をあの世へ帰すための火だ。
お盆の前後は、全国各地で花火大会も多く開かれる。しかし、なぜ花火は夏の風物詩となったのだろう。これには諸説あるが、庶民が花火を楽しむようになったのは江戸時代である。このとき疫病退散や慰霊の願いを込めて打ち上げられたと考えられている。
・死者と踊るための盆踊り
盆踊りはもともと踊ることでご先祖様の霊をもてなし、あの世へ送り出す神聖な行事だった。時代が進むと宗教的意義は薄れ、民衆娯楽として広がった。
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怪異妖怪愛好家・作家。1990年、北海道に生まれる。2014年、法政大学文学部卒業。日本文学専攻。現在公務員として働く傍ら、在野で怪異・妖怪の収集・研究を行う。著書に『日本現代怪異事典』『世界現代怪異事典』(笠間書院)、『日本のおかしな現代妖怪図鑑』(幻冬舎)がある。
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『日本異界図典』 私たちが生きる世界の向こう側にある見えない世界「異界」——。いにしえの人々は、人知を越えた存在を畏れ敬い、異界という世界を創り上げた。人々が異界を通し築き上げた文化や伝統、社会を解説していく。
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