中毒性という意味では昭和レトロな洋食屋さんの鉄板メニューと言ってもいいでしょう。使い込んだ鉄板の上にジュクジュク音を立て、3メートル先から「間違いなくおいしいだろう匂い」をさせながら、華麗に登場する様子は「洋食界の大谷翔平」です。 　ちょっと喩えが雑かもしれませんが、それほど期待を裏切らないのが洋食屋さんのハンバーグステーキではないでしょうか。 　昨今、ハンバーグの上に目玉焼きをのせたりするのも決して悪くはないが、レトロな洋食屋さんではあえて目玉焼きなどは乗せず、シンプルにナイフで切った途端溢れ出す肉汁に心もカラダも包まれながら堪能していただくことをオススメします。 「あれ？　カレーじゃないの？」と思っているデブ諸氏の方も多いと思います。もちろん、昭和レトロな洋食屋さんのカレーライスは間違いなくうまいのですが、ここで私があえて「ハヤシライス」をチョイスしたのは、洋食屋さんの店主の力量が出る1品だと思うからです。 　カレーももちろん店主のこだわりやテクニックで味が違ってきますが「カレー」というマジックアイテムがすべてにおいて味を引き立ててくれます。もちろんルーから作る店主の方は多いと思いますが、ここではあえてカレーは当たり前。として、ハヤシライスにスポットを当てたわけです。 　その店が何年もかけてこだわっているハヤシライスソース。トマトの程よい酸味が食欲をそそります。お店によってデミグラステイストが強めなところ、酸味が弱いところなどあるとは思いますが、歴史のある洋食屋さんのハヤシライスはどこも外さないと思いますので、ぜひ洋食屋さんのハヤシライスをお試しください。