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「人間くさい業界に救われた」新興宗教家庭に育った女性が風俗嬢になったワケ

新興宗教の家庭で抑圧された子供時代を過ごした

――風俗の仕事に救われた、とはどういうことですか? まりてんまりてん:もともと人間に飢えていたというか……。ちょっと宗教の話になってしまうんですが、大丈夫ですか? ――もちろんです。 まりてん:小学生のころ母が新興宗教に入信して、スゴく抑圧された子供時代を過ごしました。キリスト教系の宗派なのですが、とても美しい世界というか、聖書のキレイな言葉を教え込まれました。「裏切られても絶対に許しなさい」とか「隣人、誰でも愛せよ」とか。小学校時代は、週3回集会というモノに通って、毎回2時間、長老と呼ばれる人の話を聞き、その言葉を家でノートに書き写して復習して、という毎日でした。  それに禁止事項もたくさんありました。その宗教では正しくない行いをしたら「サタン」とか「悪魔の手先」と呼ばれて、怒られるんですよ。  キリスト教系なのにクリスマスはダメ、誕生日を祝うのも禁止だから友だちと一緒に誕生パーティもできません。あとは大晦日も正月もダメ。日本の伝統文化に由来する慣習が否定されているので、運動会で紅白に分かれて競うとか、騎馬戦とかもダメで。あとは戦う系のアニメも禁止。ポケモンもNG、魔法やおまじないを使うアニメも、変身ヒーローものもダメでしたね。でも、うっすら見ていた記憶はあるんですけど。  ほかの宗教施設に入るのももちろん禁止で、お墓参りもダメ。修学旅行が運悪く奈良、京都だったんです。見学するのは、寺、寺、神社……みたいな感じでしょう。だから私ひとりだけずっとバス待機でした。学校が楽しくて、友だちとたくさん遊びたい子供だったので、それを否定されるのが、かなりキツかったですね。

一人暮らしをしてから、男性の家を泊まり歩くように…

――恋愛はどうでした? まりてん:信者同士の恋愛はオッケーでした。ただ、まずはダブルデートから、という決まりがあって信者の先輩カップルと一緒にデートしなきゃいけない。婚前交渉は絶対にダメです。  私は、高校時代に同級生と秘密で付き合っていました。罪悪感も多少ありましたが、私のなかでは、それがふつうだと思っていました。長老や母が語る世界が、当たり前だと感じた瞬間は一度もなかったですね。実家にいた時期は、早くふつうになりたいとずっと思っていて、どうやったら家を出て行けるか考えていました。  そして、県外の大学に進学し、一人暮らしをしたタイミングで遊び歩きはじめてしまったんですよ。大学に入って、初めて友だちと誕生日やクリスマスを祝うような関係になるんですが、もっともっと深いところを求めてしまって……。結局、毎晩、違う男性の家を泊まり歩くみたいな生活を送りました。だったら仕事にしても、おんなじじゃん、と風俗の世界に入ったんですね。
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ドロッとした人間の本音を求めるように
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