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コロナ禍で焼け太りするのは誰だ? 政治・官邸主導の問題点

 文部科学省OBの前川喜平、寺脇研らがあるべき官僚制の姿について語った『官僚崩壊 どう立て直すのか』。本書のために収録されたフリーアナウンサー・吉田照美さんとの鼎談のうち、書籍未収録の箇所をWeb限定で公開する。

一斉休校は必要なかった

吉田照美 前川喜平 寺脇研

(写真左から)吉田照美、前川喜平、寺脇研

前川喜平(以下、前川):やはり新型コロナに関しては初動に誤りがあったと思います。やはり感染が広がり始めたときにPCR検査を抑えたというのはおかしかったのではないでしょうか。  また、文部科学省を見ていても非合理的政策というか場当たり的なことをずいぶん行ってきたと思います。私がもっとも腹が立ったのは一斉休校なんです。(※2020年2月27日に安倍首相は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全国すべての小中高等学校と特別支援学校について、臨時休校の要請を行った。多くの地域で5~6月まで休校が続いた)  一斉休校は必要なかったと思っています。もちろん、感染の起こっているところでピンポイントの対応は必要ですが、一斉に休校する必要は全くなかった。  さらにGOTOキャンペーンにも腹が立っています。第三波を招いたのはGOTOキャンペーンであったことは間違いないと思います。さらにGOTOイートです。結局、業界のために行っている施策です。

GOTOイートの何が変だったのか

前川喜平吉田照美(以下、吉田):GOTOイートが飲食業界のための施策であることは、国民にも知れ渡りましたね。 前川:業界もさることながら、GOTOイートについては菅さんのお友だちが潤っているわけです。「ぐるなび」の会長に滝久雄さんという方がいますが、菅さんのお友だちです。結局、国民の命を守る方に気持ちが向いていません。飲食店の経営者は経営が行き詰り、お店を畳もうかどうか思案したり、自己破産をしたりと塗炭の苦しみを味わっている人たちがたくさんいます。また、観光のようなサービス産業や飲食店、小売業といったところで仕事をしているシングルマザーたちが仕事を失い、子どもたちの食べるものがないということもある。バイトで苦学しながら大学に通っていた学生たちが、収入が無くなり学費も生活費も払えない。今や大学が率先して食料を配布しています。今や日本は大学が学生に食料を渡さなくてはならないという状況になっているんです。 吉田:本当にひどい状況ですね。 前川:困窮している人たちをそのままにしておいていいのかという話です。 吉田:そういうことに対して声をあげる政治家がいないということが悲しいですよね。 前川:コロナに感染して亡くなっている方も増えていますが、自殺者も増えています。2020年の一年間で高校生以下の子どもの自殺がものすごく増えているんです。2019年までは年間に300人台でした。それでも多かったのですが、2020年は一年間に499名もの子どもたちが自殺をしているのです。恐ろしい数です。
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コロナ禍で焼け太りする権力者のお友だち
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官僚崩壊 どう立て直すのか

日本再生の鍵は「官僚=国家の安全装置」にあった

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