ある日、チームの異動が発表され、よりによってBのいるチームのリーダーになってしまった近重さん。 「Bのチームに私が上司として入ることになってしまったんです。ただ、そのチームとしての仕事は初めてだったので、Bに教えてもらう必要がありました」 　しかし、Bは近重さんに対して業務を教えず、質問しても「自分で考えてください」の一点張り。にもかかわらず、近重さんが手探りで行った仕事には、「やり方が違う」と指摘してくる。その都度、最初からやり直す状況だったという。 「Bは、上司には『私のせいで仕事が進まない』と報告し、私は毎日怒られていました。嫌がらせを受けている事実を話しても『近重さんの仕事の進め方が悪い』と、まともに聞いてもらえず、結局、人事評価も下げられました」 　ついに我慢の限界を通り越した近重さんは、同僚たちと協力してある行動に出る。 「上司に何を言っても無駄だと思い、不倫の証拠を集めました。Bと仲のいい後輩が、上司が不倫していることを証言してくれたんです」 　有給のタイミングが同じと分かる勤務一覧表や、グループチャットの画面コピーなどの物的証拠を徹底的に収集して内部通報。そして、コンプライアンス部で調査が進み、他部署へ異動させることに成功したのだとか……。 ＜取材・文／chimi86＞
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。