更新日:2021年12月14日 17:57
エンタメ

“一発屋”タレント・鼠先輩の今。ブレイクから13年「2発屋を狙ってます」

意外な一面「週末は良きパパ」

鼠先輩

サングラスの奥で優しい目をのぞかせる鼠先輩

「こういうキャラクターでいこうと決めていたので、以前は家族とか子どもとか、プライベートの部分を出さなければいけない案件は断っていたんですよ。  ただ、もともと料理が好きで、30歳でバンドを辞めて一度就職したのが料理屋だったぐらいなので。キツくて2か月で退職したけど。よく家族のためにも料理をつくるし、アルバイトの日は朝起きて自分でお弁当を用意する。  妻は同じ中学の3個上の先輩で、15歳から付き合っている。海外放浪のときは、ふたりでインドにも行きました。もう30年以上いっしょにいるけど、今でも仲が良い」  鼠先輩がサングラスの奥でうっすらとのぞかせる優しい目は、“パパそのもの”である。 「家族って、みんなで楽しもうという集まりじゃないですか。だから、常に楽しくしようと思っていて。ぜんぜん怒ることなんてありませんよ。中学生と小学生の娘にはちょっかいばかり出しています。『うるさい』『パパぜんぜん面白くない』って言われちゃいますが」  最近では、鼠先輩が先生役(ねずみ先生)となり、小学生の子どもたちと楽しく学ぶYouTubeチャンネル「逆R指定小学校」をスタート。 「完全に自分を知らない世代の子たちなんですけどね。先生として子どもたちに教えるといっても、逆に教えられることのほうが多い。楽しむときは本気で楽しむ、真面目にやるときは真面目にやる。子育てと同じで、いっしょに成長していくんだなって」

13年の月日で「気持ち」の変化が大きい

 鼠先輩は、大ブレイクしていた当時と今で「気持ちの変化が大きい」と話す。 「13年の月日やコロナ禍で、どんな仕事でもひとつひとつ丁寧にできるようになったのは、良かったことなのかもしれない」  紆余曲折ありながら、どのように人生と向き合ってきたのか。変わらない信念もある。 「人を楽しませるのが好きで、みんなの笑っている声が聞きたいんです。とにかく面白いと思った方向に生きていく。僕には一般的なサラリーマンのように、スーツを着てネクタイを付けて、というのができないので。まあ、鼠先輩としてそういう格好はしていますが(笑)。  そのぶん、好きなことをやり続けないと、自分がかわいそうになってしまう。ただ、勘違いしてはいけないのが、楽しいだけでは絶対にダメで。よっぽど才能がある人をのぞいて、努力は必要なんです。現実を受け止めて、嫌なことや苦しいことを乗り越えた先に、楽しいことが待っている。何もせず文句ばっかりでは、つまらなくなるでしょう」
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コロナ禍で着々と準備、来年は「“2発屋”を狙う」
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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