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『カムカムエヴリバディ』業界人たちの評価「テンポの良さは秀逸だけど」

不気味な雪衣役で新境地を見つけた岡田結実

 最後に、深夜ドラマやアニメ映画の脚本を手掛ける女性脚本家・C氏にも話を聞いた。 「まず、どの俳優もレベルが高いなという印象。そんななかで雉真家の女中・雪衣を演じている岡田結実さんに注目しています。彼女といえば明るいヒロインを演じることが多かったですが、同作では不気味な女性を好演。冷たい視線や不敵な笑みなど、顔芸の多彩さに感心しています」  若手からベテラン問わず脇役にもキラリと光る存在が多く、岡田結実演じる雪衣もその一人になっていきそうだ。

登場人物が生き生きとした巧みな脚本

 また、C氏は同作の脚本についても絶賛。 「脚本を担当する藤本有紀さんは、人物の心理描写の深堀りがうまいのでどんなシーンも感情移入しやすい。2007年の朝ドラ『ちりとてちん』でも脚本を書かれていて、視聴率こそ振るわなかったようですが各キャラクターが生き生きとしていて、脚本家の間では傑作の呼び声が高い。今回の『カムカム~』でもそれぞれのキャラクターが立っている。また、伏線回収もうまい作家さんなので今後ますます面白くなっていくと思います」  同業者たちが絶賛する巧みな脚本にも注目して鑑賞してほしい。  ヒロインが上白石萌音から深津絵里、川栄李奈にバトンタッチしていくことでさらに盛り上がりを見せそうな『カムカムエヴリバディ』。テンポのよい笑いあり涙ありの朝ドラだけに、今からでもぜひ朝の癒しに視聴してもらいたい。 ライター/木田トウセイ
テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。
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