――没落しない方法は？ ひろゆき：新しい産業を興すぐらいじゃないとダメだと思いますが、能力に見合った報酬が出せない日本じゃ、優秀な人材は集まらないので無理でしょうね。ただ、個人はやりようがあります。テレワークが進んで、地方に住んでいる優秀な人も仕事を得やすくなりましたし。 とりあえず、ITスキルを磨いたら土日に副業できる程度の仕事はもらえるんじゃないかな。おすすめはYouTubeの動画編集。すでに過当競争になり始めていますが、チャンネル登録者5万人ぐらいのユーチューバーに「ファンなんで無償で手伝わせてください」って入り込んでいったらいいんじゃないかと。 一緒になって登録者を増やしていったらいい報酬がもらえて、その実績で新しい仕事が舞い込んでくる。僕の動画を勝手に編集したり、切り抜いたりした動画も再生数を伸ばしているから、まだまだ伸びるんじゃないかな（笑）。 ＝＝＝＝＝ ひろゆき氏によると’22年の日本に明るい材料なし……。生き残りをかけて動画編集を始めるべし!? ひろゆき氏いわく「仮想空間でアバター使って会話できます、みたいなものは’00年代からあるけど、実際にはオンラインゲームのアイテム課金ぐらいでしかマネタイズできていない。みんな『メタバース』という言葉に引っ張られすぎ」だとか。そのため、メタバースは情報弱者からお金を巻き上げる材料にしかならないというのが、ひろゆき氏の見解 取材・文／池垣完　村田孔明　撮影／根田拓也　写真／時事通信社［内閣広報室提供］ ※週刊SPA！1月4日発売号より 西村博之（にしむらひろゆき）1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「２ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』