「それ、あなたの感想ですよね」と論客をバッタバッタと切り捨てていく様から名づけられた「論破王」。’21年、最もその言動に注目が集まったひろゆき氏。2ちゃんねる創設以来、磨き続けてきた情報処理能力と論破力を駆使して、新型コロナ・世界情勢・日本経済をぶった切ってもらった。 ――いまだ収まらないコロナの脅威にどう向き合ったらいいでしょう？ ひろゆき：日本は過剰反応しすぎな感じはしますね。僕が住んでいるフランスはもう日常生活に戻っています。一日20万人超の新規感染者が出るけど、みんな外ではマスクをしないし、長距離列車やホテルは予約でいっぱい。というのも、重症者用ベッドの半分が埋まっているけど、その9割はワクチンを打っていない人なんです。接種済みの人はほぼ重症化してないから、気にしない人が多い。 ――日本も日常に戻るべきだと？ ひろゆき：ワクチン効果もあり治療薬も承認されて重症者数が抑えられている状況で戻らなくて、いつ戻るんですか（笑）。ただ、ワクチンパスポートは早く導入したほうがいいと思います。フランスではこれがないと飲食店に入れないし、飛行機にも乗れない。病院にも救急車以外では入れないっていう厳しさなんですけど、重症化リスクのある人とない人を分けるのが感染拡大を抑えるいちばん簡単な方法ですから。 ――ひろゆきさんはもう3回目の接種を済ませたようですね。 ひろゆき：僕はファイザー、ファイザー、モデルナの交差接種にしました。厚労省のサイトによると、これでファイザー2回の抗体量に対して31倍になる。ただ、細かい数字を見ると実際にはモデルナ3回のほうが抗体量の総数は増えるみたいですが。ちなみに、フランスでは2回目接種から6か月たつとワクチンパスポートが失効するんです。日本では「3回目は打ちたくない」と言う人も多いようですけど、フランスは打つという人が殺到しています。 ――岸田政権は外国人の入国を制限していますけど、意味はない？ ひろゆき：だって、水際対策って必ず漏れがあるじゃないですか。米軍関係者は日米地位協定で交わしたルール上、在日米軍基地はパスポートなしでも出入り自由なんだし。緊急事態宣言も意味がないからやめたほうがいい。ワクチン接種率が最も高くて、マスクを使い続けている防疫意識の高い人たちの経済活動を止めてしまうのは、デメリットが大きすぎる。岸田さんは「（コロナ対策は）やりすぎのほうがまし」なんて言ってましたけど、あなた、日本の現状わかってます？と思いました。