仕事

新人記者の“同期”は他社のライバルたち。なれ合いとは違う特殊な関係とは

つくづく“同期”はありがたい

2年前、筆者は建国記念の日に山口で講演会を行った

2年前、筆者は建国記念の日に山口で講演会を行った

 2年前の2月11日、建国記念の日。私は山口で講演をしました。その時、テレビ山口のM君と、山口新聞の“同期”だったRさんが一席設けてくれました。M君は報道制作局長になり、Rさんは山口朝日放送に鞍替えしていました。
山口の海の幸

山口の海の幸

 山口と言えば岩国の銘酒、五橋。その昔、五橋と金冠黒松で何度サツカン(警察官)の人たちに酔いつぶされたことでしょう。しかもこの日出されたのは、立春の未明にしぼりあがったばかりの限定生原酒「立春朝搾り」。これは飲まずばなるまい。アテは山口の海の幸。
同期と山口県の地酒・五橋

同期と山口県の地酒・五橋

 案の定、この日も私は酔いつぶれ、支払いはM君がしてくれたようです。翌日、テレビ山口を訪れ、現金入りの封筒を受付の人に託したら、後でメールが来ました。 「この金は次に来た時の軍資金にしよう」  つくづく“同期”はありがたい。今も全国各地で新人記者が“同期”と切磋琢磨しながら親交を深めているのだろうと思うと、胸が熱く、ではなく温かくなります。なれ合いではないですよ。じゃれ合いながら競い合い成長していくのです。 文/相澤冬樹
無所属記者。1987年にNHKに入局、大阪放送局の記者として森友報道に関するスクープを連発。2018年にNHKを退職。著書に『真実をつかむ 調べて聞いて書く技術』(角川新書)『メディアの闇 「安倍官邸 VS.NHK」森友取材全真相』(文春文庫)、共著書に『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(文藝春秋)など
1
2
3
おすすめ記事