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“台湾の小松菜奈”と呼ばれる女優・陸夏、転機は「OLを辞めた25歳」

自分への肯定があるがゆえの不満

ルシア

写真(C) 長谷工作室

――その後も、“私は女優よ”という自信を持てていますか? ルシア:本当の意味で自信が付いたかというとそうではありません。ただ、「アクション!」と声がかかれば、ちゃんとその役に没入できています。でも撮影の外ではいつでも不安ですし、こうして作品が世に出たあとでも、客観的に見れば合格点かもしれないけれど、主観的に見ると、まだまだ足りないという思いが強く、不安ばかりです。  ですが、その不安というのも、自分の理想とするレベルを、今の自分がやれていないことに対する不満への裏返しだと思います。 ――満足していないということですね。 ルシア:自分への肯定があるゆえだと思います。自分はもっとできるはずだと思っているからこそ、今の自分に不満がある。自分を信じているからこその、不安や自信のなさなのかなと思います。

日本語習得はアニメで?

――本作でも流暢な日本語を話されていますが、日本のアニメで習得したというのは本当ですか? ルシア:みなさん、そうおっしゃるんですけど、アニメだけじゃないですよ!(苦笑)。もちろんアニメも好きです。最初に日本に興味を覚えたのが、小学生の頃にテレビでやっていた『カードキャプターさくら』を見たからです。アニメ本編は吹き替えですが、オープニングとエンディングのアニメソングは日本語でした。そこから日本に興味を持って、アニメだけでなくドラマや映画、音楽と、日本のエンタメ全部が好きでたくさん触れてきました。 ――実際に日本を訪れたことは? ルシア:これまでに2回行きました。大学時代に1ヶ月ほど観光で行ったのと、2019年の1月に、この作品の撮影が終わったあとに行って、日本のスタッフさんたちと会いました。そのあとはコロナが蔓延してしまったので行けていません。自分で今お話ししていて、こんなに日本の文化やカルチャーが好きで触れているのに、2回しか行ってないんだなと改めて思いました。
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コロナが収束したら行きたい場所
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ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi

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