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ゴルフでの傾斜地からのショットは”ヒザの向き”をチェック/三觜喜一

 教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数38万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売された。そんな彼が『週刊SPA!』で1年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開!
三觜喜一氏

三觜喜一氏(日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級)

Lesson34 左足上がり、左足下がり…… 傾斜地での正しい打ち方

【前回を参照】⇒Lesson33  前回まで、アライメントの極意について解説してきました。正しいアライメント(アドレス時の体の向き)とは、ターゲットに対してスクエアに構えることではなく、「自分が打とうとイメージしているショットの弾道や球筋に対してスクエアに構える」こと。そして、構えるときの目印となるスパットは地面上ではなく、空中に描くこと。この2つがアライメントの原理原則です(詳しくは前回のレッスンを参照)。  平地からのショットならば、これらの原理原則をキッチリ押さえておけば問題はありません。しかし、いろいろな傾斜地からのショットも要求されるのがゴルフの難しいところ。傾斜に合わせたアライメントの取り方も重要になってくるのです。その極意はズバリ「ヒザでアライメントを取る」ことなんです。 誰も知らなかったゴルフの真実

傾斜地ではつま先ではなく、ヒザのラインをスクエアに揃える

 多くのゴルファーは、狙った目標に対してスクエアになるよう “両足のつま先”をまっすぐ揃えてアドレスしていますよね。しかし、「左足上がり」や「左足下がり」の傾斜地でつま先を揃えてアドレスするとどうなるか。高い側の足のヒザを深く曲げないと傾斜に対してバランスよく構えられないため、上の写真のように「左足上がり」なら左ヒザ、「左足下がり」なら右ヒザが前に出てしまうはずです。  こうした状態ではいくらつま先をまっすぐ揃えたとしても、「左足上がり」なら両ヒザを結んだラインが右を向くため、腰のラインがターゲットより右を向いてしまいます。「左足下がり」ならその逆で、腰が左を向くことになるわけです。  こうして腰が目標とは違う方向を向いてしまうと、上体をねじって肩のラインだけスクエアにしたとしても、前に出たヒザがテイクバックやインパクトの際に邪魔になり、ヒザが向いた方向にしかクラブを振ることはできません。  そのため、傾斜地ではつま先ではなく、両ヒザを結んだラインをスクエアに揃える必要があるんです。具体的に言うと、「左足上がり」では左足、「左足下がり」では右足を後ろに引くべきなんです。  ゴルフでは平らなライからショットを打てるケースのほうが圧倒的に少なく、傾斜地との戦いに勝てない限りコースではいいスコアを出せません。次回以降も傾斜地でのアライメントの真実について、詳しく説明していきます! 【Lesson34 結論】 「左足上がり」では左足を、「左足下がり」では右足を引いて構える 構成/舟山俊之
みつはしよしかず●’74年、神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。ジュニア育成、ツアープロコーチとしても活躍。YouTubeの「三觜喜一MITSUHASHI TV」は登録者数41万人超

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【過去記事を参照 Lesson 1~41、82~】⇒日刊SPA!
【過去記事を参照 Lesson 42~81】⇒bizSPA!
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