更新日:2024年04月07日 09:09
スポーツ

人気ティーチングプロ・三觜喜一が伝授「目線の位置」「曲がらない練習」の正しい考え方

教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数が41万人超と日本中のゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。そんな三觜喜一氏がより実践的なテクニックをまとめた『ゴルフの思考法』が発売されるとあり、注目を集めている。 ラウンド中、さまざまな選択に迫られるゴルフ。アマチュアゴルファーであれば、その選択ひとつでスコアは大きく変わるだろう。スコアアップの一助となるのか。ラウンド前にぜひ読んでおきたい『ゴルフの思考法』の発売を記念して、今回はそのベースとなった『週刊SPA!』連載から誌上レッスンの模様をここに公開する。 (以下は『ゴルフの思考法』のベースとなった週刊SPA!連載『誰も知らなかったゴルフの真実』より抜粋)
三觜喜一氏

三觜喜一氏(日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級)

Lesson84 「ココがうまくできない」読者からの質問に答えます!

 今回は読者からの質問に直接お答えするというもの。前著『ゴルフの真実』の内容でわかりづらかった部分に対しての質問、「ここをもっと掘り下げて説明してほしい」という要望に計30ほどイベントで回答させていただいたのですが、そのイベント内で出たQ&Aをここでも公開します。これでみなさんの理解をより深めていただければと思います。読者の質問に答えるシリーズの最終回。最後までズバッとお答えします!  ゴルフというスポーツは上達が難しく感じがちですが、物理的な原理原則をしっかり理解することが上達への何よりの近道。練習あるのみです! 【過去記事を参照 Lesson 1~41、82~】⇒日刊SPA! 【過去記事を参照 Lesson 42~81】⇒bizSPA! 【前回を参照】⇒Lesson83

Q1.アドレス:スイングする際の、目線の位置を教えて!

A.ボールの右後方を見て、そこにクラブを振り下ろす  たとえばドライバーなら、ボールは体の正面よりやや左(飛球方向側)にあります。そこを見ながらスイングした場合、右肩も飛球方向に突っ込んだ状態=体が開いた状態になってミスヒットしがち。ですから私はボールよりも右後方を見て、そこに向かってクラブを振り下ろすイメージでスイングします。体がボールに向かって開かず、下からあおる動きも減ります。ボールは凝視せずに何となく見ている程度です。 誰も知らなかったゴルフの真実 付け加えると、メガネをかけている方は下のフレームが邪魔になるのか頭を下げてボールを覗き込む傾向があるので、目線を上げて見下ろすように構えたほうがいいでしょう。

Q2.インパクト:ドライバーの方向性を、安定させる練習法は?

A.「こう振ったら絶対にコッチに曲がる」という方法を身につける  ドライバーのティショットは、いつも同じ方向に打てればOKです。左右どちらに曲がるかわからない状況が一番厄介。曲がってはいけない方向に行ったらセカンドショットが一気に難しくなります。つまり、自分の中で「こう打てば絶対にフックしか出ない・スライスしか出ない」という感覚を掴んだほうがスコアは圧倒的にまとめやすい。アマチュアは球を曲げる練習をしなさすぎです。フックしてもスライスしてもいいから「その球筋しか出ない」打ち方を練習場で探してみることから始めましょう。 誰も知らなかったゴルフの真実 私にも絶対にスライスしか出ない打ち方とフックしか出ない打ち方があります。みなさんはどちらか一方で構いません。絶対に曲がるスイングを覚えればコースが広く使えるようになってドライバーの悩みは消えます。

Q3.インパクト:ドライバーショットでの、最適なティーの高さはどう探し出す?

A.自分のスイングの状態によって、臨機応変に変える 「ティアップの高さは状況に応じて変えるべき」とよく言われますが、私はスイングの状態によって変えることが多いです。クラブが下から入っていると感じたらティを低くして、クラブが上から入るようにする。下から入れるとダフるので低くするわけです。反対に、上から入っていると感じたら高くしてレベルに打つ。このように、その日の自分のスイングの状態に合わせて高さを変えます。 誰も知らなかったゴルフの真実 スイングの状態が悪くなければ、ティとボールを一緒に持って薬指を伸ばし、薬指の先が地面に軽く触れるところでティを刺して高さを一定に揃えています。二段ティなど刺せば高さが決まるティもありますが、それらはほぼプラスチック製。紛失したらコースにそのまま残り、コース整備の機械にひっかかって故障の原因になったりするので、できればウッドティを使ってください。

Q4.練習法:練習場では、何に時間をかけて練習すべき?

A.打つ球数の半分から3分の2は、サンドウエッジで練習  僕の場合、練習で打つ球数の半分から3分の2くらいはサンドウエッジに費やします。でもアプローチ練習だけではありません。例えば、1ヤード先にボールを3つ並べ、3つとも正確に当たるまでひたすら打つ。調子が悪いと時間がかかります。1ヤード先に正確に打てなければその先には打てない。練習では地道なことをずっとやることが大事なんです。 誰も知らなかったゴルフの真実 バンカーショットの練習もできます。フェースを開き、スタンスを広めにとり、左足体重にしてハンドファーストにせず、ヘッドを浮かせた状態から打てばバンスが滑ってボールが上がる。ダフればわかるので、そこだけ気をつければいい。バンカーショットは特殊なショットではないのです。

Q5.練習法:アマチュアが、今の技量を維持できるラウンド頻度は?

A.年間50ラウンド。欲を言えば、100ラウンドしたい  正直、月イチのラウンドではスコアはあまり縮まりません。2~3か月に1回では、どんなに練習しても縮まらないと思います。  ゴルフは上達するのに時間がかかるスポーツです。本当にうまくなりたければ、1年間は我慢して週に5日練習して毎週コースに行く。これで年間50ラウンドくらい。欲を言えば100ラウンドくらいしたいところです。 誰も知らなかったゴルフの真実 頑張って自分に投資し、ギュッと濃縮してやったほうが上手くなる。ダラダラ月イチでやった場合、30年のキャリアでもシングルになるのは難しいと思います。シングルになっている人は一定期間に集中してやっている。1年間、50球でいいから毎日打ち続け、週に1~2回コースに足を運べれば絶対に上達します。
みつはしよしかず●’74年、神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。ジュニア育成、ツアープロコーチとしても活躍。YouTubeの「三觜喜一MITSUHASHI TV」は登録者数41万人超

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【過去記事を参照 Lesson 1~41、82~】⇒日刊SPA!
【過去記事を参照 Lesson 42~81】⇒bizSPA!
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