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「ハンバーガーを1日15個食べた日も」23歳社長が挑む“ファストグルメバーガー”の日本定着

デジタルを駆使し、高品質・低価格を実現

西山泰生 高品質かつ低価格を実現するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、デジタルを活用したオペレーションの効率化を図ってきたそうだ。  モバイルオーダー機能を備えた専用のアプリでは、スマホであらかじめ日時を指定した注文が可能になっている。  テイクアウト時も、待ち時間の短縮やキャッシュレスといった利便性から、スマートな商品の購入体験につながるわけだ。中目黒店ではオーダー全体の7割くらいがモバイルオーダーからの注文になっているという。  また、イートインではセルフレジも導入している。こうすることで、従業員はグルメバーガーを作ることに専念できる。  加えて、ハンバーガーの作り置きやパティの焼き置きを行わず、オーダーを受けてから一つひとつ調理を行っているという。作り立て・焼き立てのグルメバーガーを、店内でもテイクアウトでも気軽に楽しめる。  これが、ブルースターバーガーが打ち出すファストグルメバーガーの特徴になっている。 「デジタルを駆使し、コストを削減することで、そのぶん浮いたお金を食材にかけることができる。これがブルースターバーガーの強みだと考えています。素材重視、ハンドメイド、そして高品質のグルメバーガーを低価格でお客様へ届ける。立ち上げから1年半くらい経ち、当初は若い世代を狙った業態でしたが、現在では老若男女問わずご利用いただいている状況です」(西山さん)

高級食材や製法にこだわったグルメバーガーが人気

ベーコンエッグチーズバーガー

「Blue Star Burger Gourmet 113 渋谷宇田川店」で一番人気のベーコンエッグチーズバーガー。肉厚なバンズにとろけるフライドエッグ、燻製ベーコンの絶妙なハーモニーが味わえる

 他方、グルメバーガーを扱う飲食店が増えてきているなか、どのようなフレーバーや味付けが人気になっているのか。  西山さんは「高級食材や素材の味を引き出すためにお店ごとに工夫している所感を抱いている」とし、次のように話す。 「いわゆる高付加価値のものとしては、トリュフやフォアグラなどを使ったグルメバーガーです。また、女性に支持のあるアボカドも人気が高いと言えます。そのほか、バンズの食感やパティのジューシーさ、味付けのために使うソースなど、本当に多種多様なグルメバーガーが存在していると思います。  一方で、グルメバーガー需要は非日常を味わいたいときに食べる喫食シーンが多く、普段から食べるのには少し値段が高いといった現状がある。ブルースターバーガーは、いつでも気軽に美味しいグルメバーガーが食べられるような、日常使いできるお店を目指しているんです」
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ハンバーガーの奥深さを多くの人へ伝えたい
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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