更新日:2022年06月06日 14:59
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線状降水帯「的中率は3、4回に1回程度」。予測を受けて備えるべきこと

精度の低い線状降水帯予測

豪雨

長時間の豪雨が続く線状降水帯は、大規模災害に発展する危険も

 恐ろしい災害をもたらす可能性のある線状降水帯の発生情報を知ることは、防災の観点からも重要であることは間違いない。では実際、その予測はどのように発表され、私たちはどうやって知ることができるのだろうか。 「発生の予測が出た場合、気象庁は会見を開くと思うので、天気予報の中で伝えられるのはもちろんですが、テレビやラジオではニュースの一つとして皆さんに届くのではないでしょうか。時間の関係で、テレビなどが詳細をどのくらい報じるかはまちまちだと思いますが、具体的には『〇〇地方で、線状降水帯が発生する可能性があります』という内容は最低限伝えられると思います」  災害警報と同様の取り上げられ方をするという。しかし、昨年発生した線状降水帯9本のうち予測できたとされるものがわずか2本であったとする予報士もいる。それでも予測を発表することにした気象庁。そこにはどんな目的があるのだろうか。千種氏の考えは次の通り。 「これまでの事例からしても、線状降水帯が大きな災害をもたらすことが最大の理由ですね。それから、2017年に流行語にノミネートされるなど、線状降水帯という言葉の認知度が上がってきたことで、危険なものであることは一般にも浸透してきたためだと思います」

予測を受けて私たちにできること

 まだ精度が低い中での予測の発表。それを受けて、私たちが有効的にその情報を使うには何を心がければよいのだろう。 「確かに精度が低いという意見もありますが、これは『九州北部で発生の可能性』と発表した場合、発生する地域まで合致していないとハズレたとされます。しかし、例えば「九州北部か南部のいずれかで」とすれば、私の肌感としては50%くらいの確度はあったように感じています。なので、ご自身がお住まいの地域ではなくその周辺でも予測が出た場合は注意をしておくことが必要になってきますね」
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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