更新日:2022年06月26日 17:27
ライフ

アパレル業界のカリスマ、コーヒー専門店を「京都の古民家」で開業した理由

日本に好感を持っている国から仕掛ける

兎珈琲

伝統的な日本庭園になっている「兎珈琲」の中庭

 こうして明確な差別化に成功し、瞬く間にブランドは海の向こうでもその知名度を上げていく。 「海外戦略を本格化させた当時は今以上にマーケットとして中国が持ち上げられていたのですが、そこもあえて外しました。まず、手がけるなら日本に好感を持っている国、地域のほうがいいに決まっている。  台湾、香港、タイなどで仕掛けていった結果、アジアのセレブリティが身につけてくれ、そうなればあとは自然と盛り上がっていき、ほかの国からも次々とオファーが来ました」

国内を意識したビジネスに一時的に方針転換

兎珈琲

店内にはオリジナルグッズを販売するスペースも設置

 だが、世界的パンデミックにより、海外展開に注力してきた石川氏も方針転換を余儀なくされることになる。 「コロナによる世界との分断は当初の想定以上に深刻でしたね。世界に向けてのビジネスがどうしても難しくなったため、一時的には国内に目を向けて動かざるえなくなっていました。  移動販売を日本中周ってやってたり、日本で話題になりそうなコラボを積極的にやったり、ゴルフウェアに参入したり……コロナ禍はそんな感じでしたね」
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「日本っぽいものへの憧れ」を刺激する
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