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パチンコの聖地・上野でパチンコ店閉店ラッシュ。軒数は全盛期の10分の1以下に

上野にあったもう1つの聖地

ダイヤモンド

8月31日に閉店した「上野ダイヤモンド」

 ただ時代の流れに抗えない例として、上野にはもう1つ聖地と呼ばれる存在がありました。それが上野駅から繁華街と逆方向にあったバイク街です。ちょうど上野のパチンコが盛り上がりを見せていた直前の1980年代~90年代初頭、昭和通り沿いには販売店や用品店が集まり、休日ともなれば道沿いは客のバイクで埋め尽くされるほど。なかにはボッタクリ的な商売をする店もあり、上京したばかりの筆者もまんまとそんな店でバイクを買ってしまって後悔させられた思い出もあります。  でもバブルが弾けてバイクブームも一気に沈静化し、今も数軒のバイク屋があって面影を残しているものの、ここが30年前には一大バイク街だったと感じさせるほどではありません。  ブームが去れば……つまりは参加している人口が減ってしまえば、そのジャンルが廃れるのは必至であり必然でしょう。バイク街と同じようなことが上野エリアのホールで起きているだけだとすれば、それは仕方のないことです。  またホールが減っているだけではなく、パチンコ関連企業が集まる「パチンコ村」も、メーカーや販社の倒産などで空きテナントが目立つようになっています。またコロナ禍でショールームが閉鎖されてしまい、以前は新機種を見に来ていたホール関係者が多く歩いていた道も閑散としています。

これからの上野はどうなっていくのか……

 このままパチンコの街として業界をリードしていた上野はどうなっていくのか……。もしかしたら大手の出店で再び盛り上がるの可能性もあります。  それでも60台しかないような小さい店、今では考えられない全台1回交換という独特な営業方法の店、セクシーな衣装の女性店員を揃えていた店、筆者の大好物である違法改造されたパチスロ裏モノで有名だった店などなど……。それぞれ強い個性を競い合っていてホールを回るだけでも楽しかった上野のパチンコ生活が、過去の思い出だけになってしまったのは間違いないでしょう。 文/キム・ラモーン
ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。
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