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モンスター新入社員の特徴。注意をしたら「パワハラだ」「訴える」対策はあるのか

飲みに誘うのは危険

ビール・乾杯 かつては困ったことがあれば「とりあえず飲みに行くぞ」という流れが定番だった。しかし現在は「飲みに誘うのは危険です」と石川さん。 「今の若い人たちはお酒も飲まないですし、プライベートを侵食されたくないという傾向が強い。とはいえ、共通点があると共感しやすいのはあります。こちらからしつこく質問をすると“詮索されている”と嫌悪感を示されてしまいますので、まずはこちら側から自己開示をして“挨拶+一言”ぐらいのイメージで話しかけてみてはいかがでしょうか。  若い人から年上の上司や先輩などに対しては声をかけづらかったり、何を話せばいいのかわからない、という声もありますから」  短い会話を頻繁に行うことで少しずつ信頼関係を築く作戦だ。たとえば「おはよう、僕は昨日〇〇に行ってきたんだ」といった程度の声かけ。相手も興味があれば「僕もそれ、好きなんですよ」と乗ってくるかもしれない。

どうしようもない「モンスター」は事故に遭うようなもの

 そんななかで前述のように突然、退職代行を利用して辞められてしまったり、指導をしたら逆ギレされてしまったりするようなことは防げるのだろうか。 「当然、すべての若手社員がそういうことをするわけではありません。『モンスター社員』の暴走は事故に遭うようなもので、どんなに気を付けていても防ぐことは難しいと思います。なので、できるだけ“自分には非がない状態を作っておくこと”しかないでしょう」  若手の育成をするには注意や指導をしなければならない場面が必ず出てくる。その際に大切なのは、「ここからはパワハラ、ここからはパワハラではなく指導の範囲内の注意」という境界線を理解し、自信を持って指導することだと石川さんは話す。  パワハラの境界線を越えていない自信があれば、「パワハラだ」と騒がれても堂々としていられるからだ。 「怒鳴らない、モノを投げない、手を出さない」は当然のこととして、注意などをする際に「人格を否定しない」ということがポイントになるそう。
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注意をする際のコツ
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