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女性ライバーに“3日で20万円”課金する中年男性のリアル「貢献できることが楽しい」

イベントによって高額になる投げ銭

ナナさん

ヒロシさんイチオシのライバー、ななさん。管理栄養士として働く一般女性で、ライバーとしては「TikTokライブ」などで活動を行なっている

 ほんの少しの投げ銭にもかかわらず、美人ライバーが自分の名前を呼んでくれたことで「その魅力に気付いた」というヒロシさん。しかし、配信の運営会社が開催する“イベント”によって、投げる額は「少額ではなくなっていった」と語った。 「どのライブ配信アプリでも、配信者同士が競い合うイベントがあるんです。内容にもよりますが、基本的には投げられた額が多い人が勝つイベントがほとんど。新人限定イベントとか、バレンタインデーやハロウィンなどの季節によって開催されるイベントなどがあって、そこに推している配信者が出るともちろん応援したくなります。  そうすると、50円100円のアイテムなんて屁みたいなもので……笑。いつものように少額では、そのコのランキングは上がりません。徐々に1000円のアイテム、2000円のアイテム、5000円のアイテム、ついには10000円のアイテム……とエスカレートしていきました」

ライバーの涙によって生まれる“一体感”の虜に

 数百円単位で“遊び”のつもりが、運営会社の仕掛けによって“本気”になっていく投げ銭額。飲食代は居酒屋よりも家飲みの方が安く済むこともあって、「居酒屋に行ったつもり」の予算を、日々投げ銭へと注ぎ込んでいってしまったようだ。  そこまでして応援したいワケは、「真剣に取り組むライバーに心打たれたから」だと語った。 「イベントで順位が上がると、最後感動して泣くライバーがいるんです。僕が最初に推していたライバーが、とあるイベントで1位になったことがあって、終わった後に感動して泣いていました。そうすると応援していた人たちから『俺も涙でた』といった感じのコメントが流れてきて、ファン同士の一体感が生まれてきたんです。そこで、その配信者もファンたちも『じゃあ次のイベントもまた頑張ろう!』ってなって……。もうスパイラルですね(笑)。かわいい推しメンが喜んで、そのコに貢献できていることは楽しいのですが、投げ銭は“かわいくない額”になっていきました」
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3日で20万円の投げ銭をしたことも
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Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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