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免疫力を高める「正しい食習慣」。コロナとインフルの同時流行に備える/専門家監修

免疫力を高める「R-1乳酸菌」の正しい取り入れ方

図1 出典/British journal of Nutrition(2010)。舟形町57人、有田町85人をそれぞれ2群に分け、半分はR-1乳酸菌を使用したヨーグルトを、もう半分は牛乳を、8週間または12週間摂取した。その結果、R-1乳酸菌を使用したヨーグルトを摂取した群の風邪をひくリスクが半分に低下

図2

 竹田先生の話によると、R-1乳酸菌を使用したヨーグルトの摂取したグループは風邪罹患リスクを低減させ(図1)、自然免疫のなかでも重要な役割をする、NK活性の上昇が認められたという(図2)。 「NK活性とは、自然免疫を担うリンパ球の一種であるNK細胞の能力の強さを示したものです。NK細胞のNKは、natural killerの頭文字で、文字どおりウイルスに感染した細胞や体内に生じたがん細胞を撃退する働きがあります。ヨーグルトに含まれる乳酸菌には免疫を上げるといわれる多糖体(EPS)が含まれますが、R-1乳酸菌はその多糖体を作り出す能力が他よりも強い。つまり、免疫を上げるために選ばれたスペシャリストです」 また、別の試験では、R-1乳酸菌を使用したヨーグルトを摂取することで、ワクチンの効果を増強することも確認されている。 「ワクチン摂取の3週間前からR-1乳酸菌を摂取し続けたことでワクチンの効果が上がりました。自然免疫が活性化されたことで、獲得免疫も活性化されるのではないかと考えられています」 竹田先生によると、摂るタイミングは食後がおすすめだが、タイミングよりも毎日の継続が大事だという。感染症に負けない体づくりのために、毎日の食習慣に取り入れてみよう。 竹田和由 順天堂大学大学院医学研究科准教授。東北大学大学院歯学研究科博士課程修了。アメリカ留学後、新潟大学医学部医動物学講座助手などを経て、順天堂大学医学部免疫学講座講師などを経て現職。専門は免疫学(NK細胞、腫瘍免疫) <取材・文/日刊SPA!編集部>
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