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「ビビアンは私たちの女神」ブラックビスケッツ20年ぶり復活、台湾での知名度・人気は?

台湾・大葉高島屋の“ブラビ”プリクラ機に大行列

台湾 台北の都市風景

台湾の台北(Photo by Adobe Stock)

 まだインターネットでの音楽や番組配信がなかった1990年代、台湾で日本の情報や流行を知るためのメディアはテレビが中心。「ウリナリ‼」は当時、台湾で「火焰大對抗」のタイトルと中国語字幕を付けて放送され、小中学生たちに大人気の番組だったという。 「完全にウリナリ世代」と自称する台湾の30代の友人は、当時のブラビ人気をまるで昨日のことのように回想する。 「日系デパートの大葉高島屋が、台北で日本人が多く暮らすエリア・天母にできたのが1992年。その大葉高島屋に、ブラビの台湾限定フレームのプリクラ機が登場したんです。ものすごい人気で、当時小学生だった私も並んで撮りましたよ。  ブラビの台湾デビューが決まり、『ウリナリ‼』の台湾ロケでその大葉高島屋に来たときは、もちろん私も見に行きました。人だかりができて大騒ぎのなか、“ブラビと一緒にプリクラを撮りたい人〜?”と聞かれて手を挙げたら選ばれて。撮ってもらえたのは本当に良い思い出です!」

台湾ウリナリ世代の女性「ビビアンは私たちのアイドルで女神」

 今年9月、ビビアンは台北アリーナで開催したソロコンサートでもブラビの曲を披露した。会場の「台湾ウリナリ世代」は大喜び。当時の興奮が呼び覚まされる。  ビビアンと同い年(47歳)の女性は、「いつもきれいで明るく、ボディメイクも怠らない彼女は私たちのアイドルで、女神よ」と言い切る。  台湾でアイドルグループの一員としてデビューするものの成果が出ず、一念発起して訪れた日本での番組出演・挑戦が大成功。キャリアアップして台湾に戻ってからは俳優や歌手として活躍を続け、プライベートでは結婚や出産も……。  年齢を重ねながら今も可愛らしく輝き続けるビビアンを、同世代(ウリナリ世代)の女性たちは自らの人生の「タイミング」とも重ね、彼女を見守り、憧れ、そして応援し続けているのだそう。
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ライター/コーディネーター。香港に20年、台湾で12年暮らし、台湾や香港の現地情報発信、取材、翻訳など。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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