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真っ赤な下着で年越し、窓から家具をetc. 年末年始に“トンデモ風習”のある国は…

日本とイタリア、お菓子入りブーツの違い

菓子入り靴下

クリスマスが過ぎるとスーパーに菓子入り靴下の特設コーナーが作られる。定番の魔女柄、子供向けのアニメキャラもの、大人向けの高級チョコメーカーのものなど種類豊富

 イタリアでは公現祭の日は様々な場所で、魔女にちなんだイベントが行われる。多くは子供向けのイベントで、ツギハギだらけの服を着た魔女が子どもたちにお菓子をくれたりする。  また、この時期にはお菓子入りの靴下や、ベファーナの人形などが至るところで売られている。悪い子だったから炭を入れられたのかと思って一瞬ヒヤっとしてしまう、炭に見た目がそっくりのジョーク砂糖菓子も定番だ。  子供のいる家庭はもちろんのこと、最近では日本のバレンタインのように夫婦やカップルでもお菓子入りの靴下を贈り合うこともある。  日本ではクリスマスの時期にお菓子入りブーツが売られるが、イタリアではお菓子入りの靴下はサンタではなく魔女が年明けに持ってきてくれるものなのだ。そのため、靴下の模様はサンタさんのブーツ柄ではなく魔女柄が多い。  公現祭が終わるとクリスマス休暇は完全に終わりを告げ、学校も始まって日常が戻ってくる。 「公現祭はすべてのお祭りを持って行ってしまう」ということわざの通り、多くのイタリア人にとってこの日は一ヶ月ほども続いたフェスタの終わりを告げる、ちょっとメランコリックな日だ。  クリスマスに年越しに公現祭にと暴飲暴食を続けた結果、みんなが急にダイエットを意識しだすのもこの日である。ベファーナから届いたお菓子を食べながら「明日からダイエット!」と語り合うのは、もはやこの時期の風物詩と言えるだろう。 <文/佐藤モカ(海外書き人クラブ)>
2009年よりイタリア在住。料理と旅行とモノづくりが趣味のシングルマザー。フィレンツェ市公認「ホッビスタ(趣味でモノづくりをする人)」。イタリア在住ライターとして多数の媒体に執筆する他、企業向けマーケティング・リサーチや料理研究など幅広く活動。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。
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