元地下アイドルの新たな夢「自分がステージに立たない」決断をするまで
いつか芸能界で輝ける日を目指して、多くの若者たちが「アイドル」の道に一歩を踏み出す。いまや地上波に出られるような東京の大手事務所に所属する女の子だけがアイドルではない。いわゆる“ご当地アイドル”や“地下アイドル”をはじめ、全国各地には大小さまざまな事務所やグループが存在しており、フリーランス(個人)で活動する人も珍しくなくなってきた。
「“辞める決断”ができてよかった。東京での生活は苦労も大きいです。でも、やっぱり夢がある。地元にいたら、いまの私はないと思います。アイドルだった経験は自分にとってすごくプラスになってますね」
チャンライさんの地下アイドル歴は約4年、地方から単身上京し、「田中らいら」の名前で複数のユニットを経験してきた。現在の職業は、作詞・作曲などの“楽曲クリエイター”である。先日、元「モーニング娘。」新垣里沙さんがYouTubeで公開した動画「【歌ってみた】KICK BACK/米津玄師」にも楽曲提供した。
「幼い頃から新垣さんのファンだったので、本当に感動して泣きそうでした」
2022年には、ハリウッドでの大きな仕事にも恵まれた。現在は完全にアイドルを卒業し、着々と新たな夢に向かって“裏方”をしているというチャンライさん。今回は、そんな彼女の「決断」と「その後」に迫った。
「もともとアイドルになりたかったわけでもなくて、漠然と“音楽でなにかしたい”と思っていたんです。ただ、具体的にどうしたらいいのかわからなくて。自分の見た目が“アイドルっぽい”気がしていたので、じゃあやってみようかなって」
チャンライさんは地方でアイドルデビューしたものの、思うようにはいかなかった。事務所を辞めて“セルフアイドル”として活動を始めたが……。
「手応えがないというよりは、“このくらいが限界だろう”と先が見えてしまって。地元にいてもできることはもうないんじゃないかと思って、東京に行くことを決めました。じつは実家が地元で飲食店を経営していて、『結果が出なかったら継ぐ』という約束をさせられて。親からプレッシャーをかけられていました(笑)」
しかしながら、そのなかで成功するのは、ほんの一握り。さらには、長く続けていくことが難しいのは、もはや言うまでもないだろう。彼女たちは「その後」、一体どこに向かうのだろうか。
地下アイドルから新たな夢に向かって「“辞める決断”ができてよかった」
地方で感じた「限界」とプレッシャー
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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