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「フェブラリーS」名レース5選。砂上の王者決定戦を振り返る

歴史的名馬も当時は最低人気の超大穴/2014年コパノリッキー

競馬

14年のフェブラリーSを単勝272.1倍の最低人気で制したコパノリッキー。翌年のフェブラリーSでは2.1倍の1番人気に支持され連覇を達成した。 
写真/橋本健

 中央のG1レースにおいて、単勝万馬券が記録されたのは7頭。最も高配当となったのは1989年のエリザベス女王杯で430.6倍のサンドピアリスでしたが、2位にランクインしているのが2014年のフェブラリーS。272.1倍の最低人気馬コパノリッキーです。  3歳時には兵庫CSを圧勝するなど素質を見せていたコパノリッキーでしたが、その後骨折が判明し休養。復帰後は2戦続けてオープン特別で大敗しており、先の通り単勝最低人気に甘んじていました。しかし、このレースではかつての先行策が蘇ると、前半3ハロン35.5秒のスローペースも味方し、ホッコータルマエベルシャザールといった上位人気馬を抑えて勝利しました。  なお、単勝万馬券で勝利した馬は展開などが味方したケースが多く、その後に低迷するケースも少なくありませんが、コパノリッキーは翌年のフェブラリーSも制するなど歴代最多のG1級11勝をあげる活躍をみせました。

芝とダートのG1を制した万能ホース/2002年アグネスデジタル

 競馬は芝とダートの2種類のトラックコースでレースが行われますが、それぞれ異なる適性が問われるため、両トラックでG1を制するとなると困難を極めます。なかでも、実績面で抜きんでているのがアグネスデジタルです。  G1を6勝した稀代の名馬ですが、その内芝が4勝でダートが2勝。両トラックで2勝以上あげているのは同馬だけ。  2002年のフェブラリーSはトゥザヴィクトリーサウスヴィグラストーシンブリザードウイングアローイーグルカフェとダートの強豪が揃っていましたが、レースでは中団から進めると、直線は芝と変わらない末脚で上がり最速を記録し1馬身差の勝利。まさに万能ホースと呼ぶにふさわしいレース振りでした。
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ダート界にも衝撃が走った2006年カネヒキリ
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各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
Twitter:@RyotaYasui

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(秀和システム)


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