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就活生のSNS「裏アカ」調査の最前線。飲酒、喫煙…人事部につつぬけ

未成年飲酒や喫煙、下半身露出も…

レポートのサンプル

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 そして次に行うのが投稿内容の精査だ。  下品、誹謗中傷、未成年の喫煙・飲酒、人間性、素行不良、金銭感覚、不平不満、バイトテロ、バイト中の悪ふざけといったようにカテゴリー分けし、どれかに該当するような投稿がなされていないかをチェックしているとのこと。 「日々、さまざまな裏アカ調査を行っていますが、実に3割くらいは何かしらの気になる投稿が目につくんですよ。一番多いのが未成年の飲酒や喫煙。加えて男性は下半身の露出、女性は面接官への悪口やブラック企業の批判などが目立ちます。こういった投稿の多くはTwitterが多いですが、最近だとInstagramのストーリーやTikTokといった動画でも、社会的良識が欠如した投稿が見つかる場合もあります」  こうして投稿内容の精査を終えたのち、A〜Dまでの4段階のリスク判定を行い、調査員の総評をレポートに添えて企業に提出する流れになっている。  迷惑動画が拡散され、ネットリテラシーの是非が問われるようになっているのにもかかわらず、今回の取材を通じてわかったのは、意外にも問題視される投稿が多いという事実だった。  “ネット弁慶”という言葉がある。現実世界の自分とはまた違う一面を見せられるのが、ネットの世界であり、そこで新たな人格が形成されていく。SNSの特性を知るとともに、一過性の承認欲求を満たそうとせず、投稿内容に分別をつけることが大事になるのではないだろうか。 <取材・文・撮影/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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