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現代人の疲れは「うつ病を引き起こしやすい」。脳の効率的な休ませ方を医師に聞く

モチベーションが高くても休息は必要

交渉 最近では、起業やスタートアップを目指し、短期間で結果を出したいと考えて休みなく働く人も多い。モチベーションによっても脳に与える影響は異なるため、会社員と自営業者でも休み方は異なるようだ。 「自営業の場合は、やったらやった分だけ収入として返ってくる。すると、意欲的になるドーパミン、緊張感や集中力などが活発になるノルアドレナリンが働いていてテンションが高い状態が続きます。それがモチベーションアップにつながり、脳に与える影響もだいぶ変わる。ただ、長期間これを持続してしまうと、当然疲労してしまいます。  疲労を蓄積させないためにはやはり、日頃からオン・オフの区別をつけておくことが大切。座り仕事が多い人は、1~2時間おきに立ち上がって伸びをしたりストレッチをしたり、5~10分でも瞳を閉じて目を休めてリフレッシュにつなげてみてはどうでしょうか」  夜間や休日の対応が当たり前の風潮になるなどオン・オフの区別がつけづらくなっている昨今、健康的に仕事をこなすためにも、休む技術を身につけたいものだ。 <取材・文/山内良子> 【西多昌規】 医師であるとともに早稲田大学スポーツ科学学術院にて教授を務める。睡眠や体内リズムがどのように身体運動やスポーツと関連しているかを科学的に明らかにしていくことを目指しているほか、アスリートの睡眠障害や抑うつ・不安、発達障害など精神医学的な問題にも取り組んでいる。『休む技術』(だいわ文庫)など著書多数 HP:早稲田大学スポーツ科学学術院 准教授 早稲田大学睡眠研究所 所長 西多 昌規
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
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