エンタメ

“キングオブコント王者”ライス田所仁が語る、40年住んだ故郷の魅力「カッコつけなくていい」

YouTubeでは蒲田の街を歩くロケも

――(笑)。海野先生とお会いはしたんですか? 田所:福岡県にお住まいなのでお会いする機会がないんですけど、編集さんを通してやり取りさせていただいています。本当に交換日記をしているような感覚で、勝手に絆も深まっている気がしていますね。  あと、ライスのYouTubeチャンネルで、蒲田を歩くロケをしたことがあるんですけど、それもわざわざ観てくださったらしくて……。だから、福岡に住んでるとは思えないほど、蒲田の街並みの絵に立体感がある。もう蒲田の近くに住んでいるとしか思えないほどリアルなんで、福岡に住んでいるのも嘘だと思ってるくらいです。 ――(笑)。海野先生自身にも愛があるんですね。 田所:たくさん勉強して調べてくださっているのが伝わりますし、YouTubeの中で出てくる蒲田イジりを漫画で使うことがあるのですが、ニュアンスを汲み取ってくださるから、まったく違和感がない。そういうのは本当にありがたいなと思います。

蒲田に降りたら「鎧を脱ぎ捨てられる」

ライス田所

原作を担当した『異世界蒲田』を手に

――改めて蒲田の魅力はどんなところにあると思いますか? 田所:一般的に言われるグルメ、娯楽の多さ、下町っぽさはもちろん、住んでいて思うのは「カッコつけなくていい」ということですね。新宿、渋谷、六本木、恵比寿……など、いろんなところで仕事をしますけど、やっぱり緊張するし、“カッコつけなきゃ”と思っちゃう(笑)。その中で蒲田は、本当に何も気にしなくていいアットホームさ、リラックスできる空間が出来上がっていて、いいなと思います。  仕事から帰ってきて、蒲田駅に降りた瞬間、ホッとするんですよ。鎧を全部脱ぎ捨てて「カッコつけなくていい」と感じられる……そこが一番の魅力なんじゃないかなと思います。 ――この漫画を通して、私も蒲田に行きたくなりました。 田所:ぜひ、みなさんに来てほしいんです。大前提として、僕は蒲田がむちゃくちゃ好きなんですよ。嫌いだったら、こんなに長く住み続けられないじゃないですか。長年、蒲田に住んでいるので、芸人からめちゃくちゃイジられるんですけど、一度来た芸人はもれなく「蒲田最高だよね」「まだあんなところがあるんだ!」と褒めてくれる。改めて、実際に行ったらハマっちゃう街なんだなと思いますね。
次のページ
相方・関町は高校1年からの付き合い
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
1984年生まれのライター。お笑い、ドラマ、映画などのコラム・インタビューを担当。Twitter:@mhmhhmhm18
記事一覧へ
【配信情報】
漫画『異世界蒲田』(ライブコミックス)はブックライブ にて配信中
おすすめ記事